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2020/05/04 13:00
「脳内麻薬」という言葉。
聞いたことがある方も多いと思う。
有名なのはエンドルフィンという脳内物質。
ストレスや傷みを和らげ、また多幸感をもたらすので
「脳内麻薬」とも呼ばれる。
この脳内で作られるこれらの物質は、
モルヒネと同様の作用を示す。
脳内モルヒネとも呼ばれたりする。
モルヒネは癌治療で痛みの軽減に使われる。
もう少し言うと、神経や脳内にはオピオイド受容体という名前の
いわば鍵穴のようなところがある。この鍵穴に調度ぴったり合う鍵である
オピオイド(エンドルフィンなどの脳内物質)で、
この鍵を入れると扉があき、快感が得られる。
簡単にいうとそんなイメージ。
その鍵を外から持ってくるのがモルヒネで、
その鍵を体内で作られるのが脳内麻薬ってイメージ。
ランナーズハイやトライアスロンなどで出てくる
ストレスを通り越して多幸感、気分の高揚が出てくるのと同じ現象。
他にも、空腹感や満腹感、愛情、モチベーションなどに
関連する物質もある。
脳には4つの主要なオピオイド受容体があります。
1:ミューオピオイド(MOR)
2:デルタオピオイド(DOR)
3:カッパオピオイド(KOR)
4:ノシセプチン(NOR)
各オピオイド受容体によって
それぞれ感じ方やどこの何に効果が出るのかは違ってきます。
鍵穴によって鍵が違うようなもの。
ちなみにエンドルフィンという脳内麻薬の鍵は、
1のミューオピオイド受容体という鍵穴にぴったりってだという。
脳のオピオイド受容体を活性化するのに
特段、薬は不要で、
自然に刺激し、ストレスに強く、痛みを軽減し、気分を改善する
効果を発揮するホルモンやオピオイドを作る方法はある。
1)メラトニン
メラトニンはベータエンドルフィンの生産量を
増やすことをサポートしてくれ
ストレスを軽減し、気分やモチベを高めてくれるなど
メンタルバランスを整えてくれる。
また良質な睡眠を促してくれ、
痛みを軽減してくれる効果もある。
2005年ノースダコタ大学医学部による研究
「メラトニンは、内因性オピオイドのベータエンドルフィンの放出を
増加させるこで、鎮痛作用を発揮」
2)冷水を浴びる
冷水に身体を浸すとベータエンドルフィンの
レベルが増加され、痛みやストレスを
軽減してくれる。
風邪ひかない程度に。
キャッスルクレイグ病院
(スコットランドの中毒およびメンタルヘルス治療における最先端)
3)入浴をする
温水はベータエンドルフィンの合成を増加させます。
冷水とは真逆。昔から温冷入浴法というものがあるけど
理にかなっている。サウナの後の冷水も。爽快感や
モヤモヤをスカッと吹き飛ばしてイライラやストレスを軽減します。
4)日光浴
日光浴はオピオイド受容体を誘発するエンドルフィンを
生成する皮膚の能力を高めてくれます。
また日光浴というのは、食べ物で中々摂れないビタミンDを
作ってくれることでも有名です。
でもシミやそばかすが気になるって方、
下記にそれら避けてDを増やす方法として下記にまとめています。
UVカットしてビタミンDを増やす方法
5)食べること
食事は脳の内因性オピオイド系を刺激して、
喜びと満腹を知らせます。
美味しかろうか、不味かろうが、
食事の旨味に無関係で脳の内因性オピオイド系を刺激、
エンドルフィンを出してくれます。
2017年フィンランドのトゥルク大学による
「食べることは脳のエンドルフィン放出を誘発する」
という研究結果で示唆されている
高加糖、激辛、高脂肪カロリーは
ドーパミンが爆発して、
同じようにベータエンドルフィンも
出てきてしまい、陶酔状態で
快楽感が出てきてしまう。
脳の報酬系が刺激されて「やみつき」
「もっと欲しい、もっと」という前向きな
姿勢になってしまい、
こうなると別の問題が発生する。
脳内麻薬は物は使いようです。
敵にも味方にもなります。
しっかりと良い使い方をすることが大事。
過剰摂取を依存性のない適度に糖度のある
果物やナッツ類などにして
お腹のバランスを維持しておくこと。
6)マグネシウム
マグネシウムは心臓、筋肉、腎臓、免疫系が正常に
稼働する為に必要なの栄養素です。
体全体で600以上の細胞反応で使用されています。
また色々と「調節」という役目があり、
カルシウム、ビタミンD、血糖、
ホルモンのバランスを正常になるように
調節してくれる役割があります。
もしマグネシウムレベルが低くなってしまうと
筋肉がまともに動作せず、心臓リズムが不安定になり、
すぐ疲れ、抜けきれずに疲労が慢性状態になってしまいます。
また神経系のメッセージがうまく送受信できないので
気分にムラができ、不安、イライラ、不眠に陥ります。
このマグネシウムは痛みを軽減してくれます。
2017年ポーランドのワルシャワ医科大学により
マグネシウムはオピオイド誘発鎮痛作用を増強してくれると
研究では示唆されています。
またマグネシウムは、アヘンや
精神刺激薬(コカイン、アンフェタミン、ニコチンなど)への
激しい依存症を軽減します。
ルーマニアのGr. T. Popa University of Medicine and Pharmacy
下記はマグネシウムをより簡単に手軽に
摂取できるリストをまとめています。
いかがでしたか?
このようにうまく脳内麻薬を利用していくことで
薬に頼る必要もなくなり、より人生を楽しく、
無用なストレスも軽減され、集中力も増し、
パフォーマスや生産性も上がるのではないでしょうか。