Blog

2020/08/10 14:00




「完璧主義」という言葉。

物事を完璧にこなす人。

あなたはどう感じますか??あなたは完璧主義ですか?

少しの歪みも過剰に気になりますか?

オールオアナッシング思考で0か100、
黒か白かみたいな、100以外は0と同じみたいな。


不安、恐怖、うつ、パニック、不眠、他神経症など
メンタルのバランスを乱す原因の1つに
この「完璧主義」の人がいます。


うまくいっていることで自分を褒めず、労わず、
「まだまだこんなんじゃ全然ダメで不満だ」と厳しくし
鞭を打つ。

良かった点が9個、悪かった点1個の時、
悪かった1点を過剰にフォーカスしてしまい、

気分が悲しく、否定的に、
ぐるぐるとその1個の良くなかった点の思考が
駆け回って不眠になる、など。

これには良い面、悪い面があると思う。

もちろん良い面と言えば、自分へ厳しく、律することで
意識高く、上昇志向、目標、
モチベ向上の原動力になることができる。

自分に満足しない、満足したら成長しない、
成長しないといけない、
成長しないのは負けというレッテルを貼る。

悪い面で言えば、下手したら自己肯定感が下がる。
大方できているのに、できていない1点を責めすぎて

「なんでこんなにできないんだろう」と自分を卑下したり、
「自分ってほんとにできない人間だ、劣っている」と自己否定したり

ネガティブな感情で押し潰されるという面もある。


もうこれはどっちが良い悪いとかじゃなく
その人のストレス耐性というか、性格というか。

完璧にこなすことはもちろん素晴らしいこと。

でもそれにより神経が消耗し、疲弊し、衰弱し、
ストレスを溜めて不安や恐怖が襲ってくるようなら、

そんな主義はいっそ手放したほうが、よほど
精神衛生上良いし、相手への要求も下がり、
パフォーマンスも発揮できるのでは。


完璧主義になり、現状に満足せず、
追い込んでいる人でなければ、
良い結果を残せないのかというと、
決してそうとも限らないから。

完璧主義が目標を達成する為の
絶対に必須の条件ではないから。

完璧なことよりも、「完成」や「完了」することが
優先されることだっていっぱいある。
時には7割、8割でもいいと割り切り余白を
作り、プロトタイプでまずは走らせてみる。

はやくこなして、改善していくことが
大事なこともあるから。

人間はラクをする生き物という。
厳しく律しないと、ダラダラと過ごしてしまう。

だからある程度の目標、夢、こうなりたいなど、
何か目指すものに向けて、注力することはいいこと。

ただ、ゴールに達成する前の、
「プロセス」の段階であっても、しっかりとできた点、
良かった点などは正当に自分自身で評価をするようにし、
労ってあげることもとても大事なこと。

「プロセスは大事じゃない、結果が全て」としてしまうことも
もちろん大事。特にアスリートの世界ではシビア。

でもその結果を出す為には、
悪い事、できない事にフォーカスしすぎて、自分で
自分を極度に追い込み、メンタルバランスを
壊して、乱していては全く意味がない。

しっかりと自分が良くなっている点というのも
同じくらい把握し評価し、自信を持って挑むことも大事。

もともと、人間というのは、生まれた時から
脳が否定的な考えをするように、
プログラミング、設計されています。

これを”ネガティビティバイアス”と呼ばれているのですが、
元々、私達の祖先が、物事を否定的に捉え、
最悪のシュミレーションをし、未来を予測して
考える能力を持っていたから、

どう猛な生き物、自分達より何倍も大きく、
何倍もパワーもある動物から、

裸で竹やり1本で生き延びてこられたという経緯があり、
生きていくために、あらゆる物事をネガティブに
捉えることから考える、それは遺伝的に、
祖先の生存戦略として、そういう思考で
設計されているんです。

ネガティブにフォーカスする習性がある人間の脳。

だからこそ、ポジティブに捉えるというのは
脳の元々のデフォルトの設計とは違う
設定にする思考とうことになります。

そして脳というのは、繰り返し覚え込ませることで、
学習し、神経回路がどんどん蜘蛛の巣のように、
くっついていき、張り巡らせていく、回路が太くなり、
シグナルが通りやすく、通信速度が上がっていく。

あなたは周りの人から完璧主義と言われ、
自分は不足した部分、小さな悪い部分、細かいミス、
過去のうまくできなかった部分を大きくフォーカスしすぎて、
心が疲弊し、自分を批判し、否定的になってはいませんか?
または相手や後輩、部下に完璧を求めて、厳しく
叱責したり、押し付けていませんか?


1)不完全を割り切る



完璧な人はいません。
例えば資料作りで、円グラフを4つ作ったうち
1つだけ違う色になっていた。

それで「自分は、なんて細かいことに気づけない人間なんだろ。
はぁー。情けない」と思ってしまう。
これはこれで特段構わない。

問題はこの後、このことが尾をひいて、慢性的に思考が
堂々巡りになって注意が散漫になったり、
無容易に卑下したり、過剰に自己否定したり、

メンタルバランスが乱れてしまうことが問題。
意外とどうでもよい問題に
こだわってしまって時間がとられている時も多い。



2)速度を落としてみる



完璧主義な人は、何かに必要以上に迫られていたり
負荷をかけすぎて、神経が衰弱してしまってる人が多い。
負荷をかけない=ダメな人間だという思考回路が太くなっている。

そういう時はたまにはゆっくり歩き、
ゆっくり話し、何かを達成する為の時間をもう少し
時間をかけてやってみたり、ギリギリに設定するのはやめたり、
予定を詰め込みすぎないなど。余白をあえて作ってみるようにする。


3)必要以上のコミニケーション



完璧主義な人はみんなに気に入られようとするあまり、
それにエネルギーが注がれて無駄に疲れてしまう。
またメールやLINEにおいても、1文で済むことを、
長くつらつらとと内容を書いたり、絵文字をたくさん入れたり。
必要最低限の文章で簡潔にやりとりする。


4)比較しない



ソーシャルメディアなど他人のキラキラした生活を見て
他人と比べてしまうことは、自分の強みではなく、
不足していることに大きくフォーカスされやすく、特に
完璧主義な人にとっては、自分の不足が許せなくなり、
情けなくなったり、プライドが傷をついたように感じ、
自己肯定感が一気に下がって人もいる。他人に
妬み、そねみ、ネガティブな感情を抱いてしまう。


5)求めすぎない



完璧主義な人は、求めるレベルが高い。
これはこれで素晴らしいこと。

ただ、もう既に十分に持っているにも関わらず、
「もっとほしい、足りない、もっと、もっと」となる。
もちろん貪欲なことはいい。

でもこれによって悩み、ストレスになり、
自分を卑下するようなメンタルになる必要はない。

実はもうそのスキルや物などは十分に持っていて、
単に欲張っているだけという可能性もあるから。

「もっと、もっと」と自分を否定しつづけ、
卑下しつづける。

それをたくさん持つことにおいて、
過大評価をしすぎていることもある。


6)プロセスを楽しむ



完璧主義な人は、プロセスには意味がなく、
全ては結果という考えが強い。もちろんこれはこれでいい。

問題は、理想のゴールに向けて取り組んだ際に、
その途中経過でうまくいっている事には目もくれずに、
悪い、反省点ばかりを大きくクローズアップし、
自己否定、卑下、自己肯定感が低下してしまうこと。



いかがでしたか?

完璧主義に何でも完璧にこなすことと、
それが人生を豊かに、幸福にすることとは
なんら関係がない。

完璧を求めすぎて、生きづらく、自分で
自分の首を絞めてはいないでしょうか?

常に不足を感じることでしか、
自分の成長はないと思い、それしか律する方法がない、
日々自分を否定し続けて、負荷をかけている人。
これで自分を高めていける人であればそれはそれでいい。

でもみんながみんなこれができるわけじゃない。
負荷をかけすぎて、歯車が狂う人だっている。

責任感が強く、完璧を求める。でも
そのストレスによって潰されてしまう人。

もしこの負荷に自分の神経が疲弊して、
何かに追い込まれているようにさえ思い、
耐えられなくなってストレスが限界まできていて
しまっている方は、少し心に余白を作り、
足るを知り、自分自身について過大評価しないこと。

「できないやw、ははは」っと
笑えるくらいが調度いいのでは。



Good virtues グッドバーチューズ