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2020/08/27 14:00
あなたはファーストフード好きですか?
日本でのファーストフードの店舗数は2016年度の
統計で約17200店舗。2020年まで増加していますが、
コロナの影響で今後はどうなるか分かりませんが、
それでも相当数あります。
マクドナルド、モスバーガー、ケンタッキー、ミスド、
ロッテリア、フレッシュネスバーガー、etc...
アメリカの成人の約50%が少なくとも
週に1回はファーストフードを食べていると
言われていて、肥満の数も毎年激増しています。
ファーストフードは、加工食品または
ジャンクフードに分類されます。
加工食品とは、化学的に加工され、精製された成分と
自然界にはない人工的な物質のみで作られた食品です。
加工食品/ジャンクフードの基本的な
特徴を以下に示します。
・砂糖はインスリン抵抗性、高トリグリセリド、コレステロール、
肝臓と腹腔内の脂肪蓄積の増加と関連しています。
砂糖の摂取量は、心臓病、糖尿病、肥満、
特定の種類の癌とも強く関連しています。
・加工食品・ジャンクフードは、特に脳に報酬を与えて
スッキリさせるようドーパミンが放出され、中毒になるように
特別に設計されており、依存性、過剰摂取につながる。
・人工成分が含まれています。製造業者は、防腐剤、着色剤、
香味料、テキスタイル剤など、様々な理由でこれらの食品に
人工化学物質を使用しています。
・多くのファーストフード食は、
”精製・加工されている”炭水化物が大量です。
これらはすぐに分解され、急速な血糖値上昇と、
急上昇から通常時に戻る乱高下が激しくなります。
これを血糖値スパイクといい、
血糖値スパイクが当たり前のように慢性化し、
乱高下を繰り返すことで、
体内の重要な血管が傷つけられ、
糖尿病、心臓病、認知症に
繋がるリスクが上昇します。
血糖値を正常に戻すための防御反応として、
膵臓からインスリンが大量に分泌されます。
これは火事場を消す消火器の役割のように、
燃えている火災(インスリンの上昇)を沈めます。
これら慢性化すると膵臓が常に稼働する
オーバーワーク状態で、
そのうちインスリンが出なくなったり、
膵臓を痛めたりなど
色々と体や内臓にガタがきます。
ちなみに、ファーストフードは
血糖値が正常に戻る数時間後、
炭水化物の「渇望」につながる
可能性があります。
炭水化物が欲しくて、
欲しくて仕方なくなるということです。
・栄養素が限りなく0に近い。
加工・精製された食品というのは、
ビタミン、ミネラル、極めて重要な
アンチエイジング栄養素が何もないと
言っても過言ではありません。
体内に不要な老廃物を食べ、
脳がおいしいと叫び、興奮し、
錯覚している状態。
・食物繊維が少ない。加工され、
精製されたジャンクフードは、処理中に失われるか、
意図的に取り除かれるので、
通常は繊維が非常に少なくなっています。
・加工食品は、噛んだり飲み込んだりするのが簡単で、
過剰摂取の原因にもなります。
より短い時間でより多くを、
止め時が分からなくなるほど、
どんどん食べてしまう。
更に消費されるカロリーも少ないため、
どんどん体内に蓄積していく
・トランス脂肪が多い。加工食品の製造に使用される
精製された植物油と種子油は、しばしば水素化されて
トランス脂肪になり、それが体内で酸化と炎症を引き起こします。
体への影響として、
フランスのソルボンヌパリシティ疫学および統計研究センターの
2018年の研究によると加工食品の割合が10%増加するごとに、
癌のリスクが12%高まることを発見しました。
・消化器と呼吸器系
前述した通り、加工食品・ジャンクフードは
血糖値の急上昇により、
膵臓からインスリンが分泌される。
頻繁で、継続的、慢性化した血糖値の
急上昇とそれによるインスリンの急上昇は、
インスリン抵抗性(インスリンが効かなくなる)、
2型糖尿病、体重増加、肥満のリスクが高まる。
・呼吸器系:加工食品・ジャンクフードの過剰なカロリーが、
体重増加と肥満を引き起こし、肺と心臓に圧力をかけ、
呼吸困難を引き起こす可能性があります。
ある研究では、喘息は週に少なくとも3回、
ファーストフードを食べた子供に多く見られることを発見しました。
2013年のオークランド大学による
「ファーストフードは喘息、鼻結膜炎、湿疹を引き起こすか。
小児期の喘息およびアレルギーに関する国際研究(ISAAC)
フェーズ3の世界的な調査結果」より
さらに、2017年のAmerican Journal of Respiratory and
Critical Care Medicine によると、非肥満喘息では、
飽和脂肪を多く含むファーストフードの食事が、
気道炎症と喘息発作の引き金になるリスクが
増加することも分かっています。
・中枢神経系
スペインのCentre for Health Sciencesと
ラスパルマスデグランカナリア大学による2012年の研究によると
長期的には加工食品、ジャンクフードを食べた人は、
食べなかった人、量が少ない人よりも、うつ病を
発症する可能性が51%高いことを発見しました。
・生殖システム
加工/ジャンクフードには、
フタル酸エステルが含まれており、
体内のホルモンを破壊する可能性があります。
フタル酸エステル濃度が高いと、先天性欠損症などの
生殖問題が発生することがわかっています。
・内分泌系と心血管系
イランのシャヒドベヘシティ医科学大学内分泌科学研究所
による2015年の研究のレビューで、
ファーストフードを週に1回以上食べると肥満のリスクが高くなり、
週に2回以上食べると代謝リスクが高くなることを発見しました
代謝に悪影響をもたらすことで、2型糖尿病、
冠状動脈性心臓病のリスクが急激に高まる。
「ファーストフードパターンと心血管障害:現在の研究のレビュー」より
・皮膚
加工食品・ジャンクフードで使用されている
加工、精製されている炭水化物は、
皮膚に悪影響を与える可能性があり、
血糖値やインスリンの過剰分泌や
血糖値の乱高下はにきび、湿疹、肌トラブルを
引き起こすリスクが高まります。
なぜならインスリンというのはホルモンだから。
さらに、ニュージーランドのオークランド大学の
研究によると、幼児期の喘息とアレルギーに
関する国際調査の結果によると、週に3回以上ファーストフードを
食べる子供/青年は、湿疹を発症する可能性が
高くなったと研究で示唆されています。
・メンタル
加工食品・ジャンクフードはメンタル面で大きな
リスクがあります。なぜなら、これらを摂取することで
脳からは、脳内麻薬とも言われている快楽物質ドーパミンが
ドクドクと分泌されます。
「もっとほしい、もっとほしい」とやめられない、
止まらない、興奮している状態です。
ドラッグや覚せい剤と同じ報酬系の神経回路が
刺激されます。
ドーパミンは諸刃の剣。
味方につけたら、すさまじくのめり込めて
ゾーンに入れるけど、悪い使われ方をしてしまったら、
それは快楽物質が脳内で出まくっていて
中毒性、依存性が非常に高く、
中々やめられない。
タバコ、アルコール、コーヒー、ギャンブル、
違法薬物、高含有の砂糖など。
中毒性とセットで現れる症状が、
禁断症状です。やめると出てきます。
アメリカの2018年のミシガン大学の研究でも
摂取をやめると最初の2〜5日間で枯渇感、渇望感が
ドンドン脳内に出てきてしまって、とてもつらく、
悲しい、怒り、眠い、イライラ、疲労感、および
渇望がピークに達する。
その後時間経過とともに減少。これら禁断症状は
薬物の禁断症状に非常に似ていると示唆されています。
禁断症状というのは、
ドーパミン受容体(ドーパミンをしっかりとキャッチする箱)が
少なくなり、ドーパミンの活動が減る。
キャッチして入れておく箱も
ドーパミン自体も少ないと、
不幸、不足、枯渇、不満が
湧き上がってくる。
実際に、ドーパミンの量が減ってしまうと、
倦怠感、やる気やモチベ低下、
エネルギー不足、うつ病、神経系の病気など
メンタルバランスが
崩れるリスクが高まります。
下記は、例えば、病気、怪我、
炎症数値が高い場合、ドーパミンの生成が少ない。
ドーパミンが少ないと、体はモチベーションと
エネルギーを調節する能力が
低下するという研究。
また研究では、慢性炎症を経験している人々は、
ドーパミン産生の低下により、うつ病や統合失調症などの
精神的健康問題のいくつかの症状を
経験すると示唆されています。
2019年エモリー大学
「ドーパミン作動性ドライブに対する免疫代謝の制約」より
いかがでしたか?
高脂肪、高カロリー、高含有砂糖、
加工食品、ジャンクフードは特に空腹ではないけど、
無性に食べたくなる時ありますよね。
これも研究結果で出ていて、
空腹とジャンクフードの欲求には
何ら関係性はなく、
お腹が減っていたり、足りない栄養素を
身体が欲っしているわけでは
決してないとのこと。
それはただ脳が快楽を思い出して、
快楽の神経回路にシグナルを送っているだけ。
つまり中毒になっているだけとの
ことなんだって。
お金をわざわざ払って、ストレスを溜めて
不健康になっていってると考えたらどうも
納得いかないよね。
以上、参考になれば幸いです。