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2020/10/20 14:00
突然ですがみなさん、最近、怒ったことはなんですか?
この「怒り」っていう感情、物凄い
パワー、エネルギーがある感情です。
うまく、良い方向に使い、コントロール
できるようになりさえすれば、その猛烈な感情がガソリンとして
うまくモチベーションに転嫁できますよね。
でも、中にはこの怒りを爆発させて、コントロール不可となり、
周囲がドンびくほど爆発させてしまう傾向のある人がいます。
「間欠性爆発性障害:かんけつせいばくはつせいしょうがい」(IED)と
呼ばれているものです。
このintermittent explosive disorder : IEDっていうのは、
状況や誘因挑発に不釣り合いな、
激しい罵倒、口論、暴力、破壊行動をとってしまうものです。
お店で店員さんを罵倒してクレーム言って
テーブルとかひっくり返してしまう人、
お店だけではありません。友人、恋人、
親族など身近な人にもそうしてしまいます。
突発的で衝動的な怒りで起こしてしまいます。
怒りや攻撃衝動を制御できない状況です。
一度怒りのスイッチが入ってしまうと、止まらず
延々とブチギレ、怒鳴りまくり、激しく非難し、時には暴力をふるい、
あらゆる物を投げつけたり、物を破壊したりします。
カーッとなりやすく、場面や状況を
わきまえるということが難しくなります。
これが原因で仕事や対人関係に
障害が生じて、生きづらくなる人もいます。
例えば、過去にもブログで記事にしたHSP。
最近、芸能人でも自分がHSPだと告白する人が
増えてきました。
自分がHSPだと気付いていない人が多く、
このIEDについても同様、
この症状を知らずに、単に性格上のことで、
短期で暴力的な性格なだけとして
片づけてしまっている人も多くいるのも事実です。
怒りという物凄いパワーをゼロにすることは
もちろんできません。
爆発させずに、この怒りを少しでも和らげる
5つの科学に基づく方法があるので、
カーッとなると自分でさえも手が付けられず、
キレやすく、イラついて衝動的にガッと
怒りのエンジンが突如噴き出してしまう人にも
役に立ちます。
1)複式呼吸で呼吸を整える
怒りというのは、汗が出て、血圧が急上昇し、
心拍数が増加する。アドレナリンやコルチゾールといった
ストレスを感じると出るホルモンが急増してしまいます。
このような身体的な反応になります。
またこれらホルモンや神経系が高ぶっている時というのは、
人間は「闘うか?それとも逃げるか?」という
生存本能が作動開始されます。
怒りを爆発させるということは、闘うことを
選択していることにもなり、怒れば怒るほどどんどん
身体的な反応は高まっていってしまい、
どんどん怒りも増大していきます。
ゆっくりとした深く複式呼吸をすることによって
怒りや身体的反応レベルを下げることができる。
・浅い呼吸:不安や緊張の増加を引き起こす
・深い呼吸:深く呼吸することで迷走神経を刺激される。
迷走神経とは脳から出てる神経で、
首、胸、腹部の臓器にさまように
張り巡らされているので迷走神経と呼ばれています。
心と体のつながりに大きく関与している
神経群で、網目の無数の神経がネットワークしている。
この迷走神経が、ひとたび呼吸を
ゆっくりすることで、
「おっ!ゆっくりになったぞ!」とすぐに気付いてくれます。
そして、
「みなさーん!ちゅもーく!ゆっくりとペースダウンしてくださーい」と
心臓、脈、臓器、血流、呼吸、神経系など
各器官へ連絡してくれる。
そして各器官はそれに伴い、スローダウンしてくれる。
そして何より、迷走神経がこのように
呼吸をゆっくりすることで、「おっ!」と気付く=刺激される
ことでアセチルコリンというホルモン物質が分泌されます。
アセチルコリンとは、精神安定剤のようなもので、
長い息を吐きながら深く呼吸をするだけで自己投与できます。
複式呼吸をすること、迷走神経が刺激され、
アセチルコリンで気持ちが整い、
あらゆる器官が鎮静される。
パーンと急に沸点に到達してブチ切れ、
反射的なこと、衝動的なことを抑えながら、
内面の落ち着きの状態を作り出すことができます。
複式呼吸、まずは
4秒間で息を吸い込みながらお腹を膨らませていきます。
7秒間息を止め、8秒間かけて息を吐きながらお腹を
へこませていきます。
複式呼吸は副交感神経優位になる呼吸法である為、
リラックス、ゆとり、落ち着き、鎮静、
乱れた心にスペースを作ってくれ、
角をとり、丸く、柔らかな気持ちになれる。
はじめは4-7-8呼吸法や5-3-5呼吸法などからやっていく。
2)運動は自制心を高める
2016年イギリスのアバディーン大学で
定期的に運動すればするほど、実行機能は向上し、
実行機能のレベルが高いほど、その人は自制心を発揮する
能力が高くなることを研究で示唆しました。
ちなみに実行機能が高いというのは、
衝動的に反応して行動するのではなく、
・現状、目のまえの事を把握する能力
・未来への計画、プランニング能力、段取り
・集中力、問題解決力、最後までやり抜く力
などが挙げられます。
実行機能が低いというのは
衝動的に反応した行動をとってしまい、
上記とは逆の状態ってことです。
定期的に運動をするということは、衝動性、
突発的にくる怒りを爆発させるような反応を
抑えることができ、実行機能も向上する。
・有酸素運動(ジョギング、水泳、ウォーキング)
・筋力トレーニング
・マインドフルネス(瞑想やヨガ)
これら3つの活動を、強度や回数を変えて
うまく回していくこと。
パワフルで活力をみなぎらせたい
→強度な有酸素運動(いつもより早めのジョギングや水泳)や高負荷な筋トレ
元気で健康にいたい
→中程度の有酸素運動(ウォーキングや水泳)
気持ちを落ち着かせる
→軽めの散歩、ヨガ、瞑想
毎週、定期的にこの3つを是が非でも
習慣化させるように取り組むこと。
自己制御を改善しつつ、健康な身体と、
健康な心に、そして実行機能も高まり、
挑戦する勇気や諦めない心も醸成されていく。
そうはいっても中々習慣化できないんだよね
って人の為に、下記、習慣化を簡単にする方法を
まとめてあります。
自分を改善するのに必要な4つのこと
3)「慈悲の瞑想」Loving kindness meditation (LKM)
元々はチベットの慈悲瞑想からのもので、
欧米の心理学者、社会科学者によってLKMという
瞑想法が確立されました。
心を愛情深く、優しさ、愛の気持ちを
他人の幸せに送ることで自分も幸せに温かく
愛情深い優しさを育むことができるという瞑想法です。
マインドフルネス瞑想とは違うのは
慈悲深く、愛情深く、許し、優しさ、という気持ちに
焦点があたっています。
思いやりの気持ちを育むと同時に、怒りを手放すこと、
他人の潜在的な苦しみに共感し、
他人の立場に立つ能力も養われます。
LKMは、自己嫌悪や他人に恨みを抱くのを
やめるためのツールにもなる。
KLMについては、毎日数分間、4つのカテゴリーの
人々に思いをやり、許し、そして愛情深くて温かく、
優しい気持ちを送ることです 。
1:身近な家族、親族、友人、恋人
2:苦しんでいる世界中の人、見知らぬ人。
3:自分を傷つけたり、裏切ったり、理由はどうであれ仲違いしてしまった人。
4:自分自身他の人に引き起こした否定したり、危害を与えてしまった人
KLMの方法として、
1:静かな時間と空間を作り、座ります。
目を閉じ、筋肉をリラックスさせ、深呼吸をする。
2:身体も感情も健康で、
内面が平和なぽかぽかする状態を想像する。
自分自身を完全な愛で包みます。
ありがとう自分、大好きだよという温かい気持ち
自分自身の全てに感謝し、自分は正しいことを
知っているんだと想像してみる。
この時の心の平安やぽかぽかした愛情の感覚に
焦点を合わせる。そして呼吸と共に緊張を吐き出して、
愛の気持ちを吸い込んでいると想像する。
3:自分自身を肯定的できる、
安心できるフレーズを繰り返します。
このメッセージは例で、独自のメッセージを作成可
・いつも温かい気持ちをありがとう
・いつも頑張っている自分ありがとう
・殻をやぶっていいんだよ。剝き卵のような本来の自分いつもありがとう
少しの間、暖かさと自己への思いやりの
気持ちを浴びる。
雑音や雑念で邪魔になり
注意が散漫になってしまっても大丈夫。
また呼吸を整えて、愛情深くて優しい感情に
そっと意識を向け直す。
これらの感情で自分自身を
大きく包み込んであげましょう。
この温かい心の焦点を、このまま維持して自分に向けてもいいし、
家族、友人、恋人に焦点を移し始めてもどちらでもいい。
とても親しい人から始めましょう。
それらへ感謝と愛を感じてください。
その気持ちにとどまります。
愛情深く慈悲深い、許しの気持ちを高め、
優しく、温かい気持ちに焦点を合わせ、
世界中の人々に広げていくことで自分の
内面も平和になり、優しさを愛する気持ちが育まれていきます。
4)アダプトゲンの摂取
アダプトゲンとは、脳、神経、メンタル、免疫、
ホルモンといった部分をメインにアプローチしてくれ、
それらを強壮または鎮静してくれ、バランスをとり、
回復を早めてくれるハーブとキノコの総称です。
これらアダプトゲン成分は、集中力や記憶力、メンタルが高揚しているときは
鎮めてくれ、また落ち込んでいる時は活性化させてくれる。
つまりメンタルバランスを健康にして副腎にとっても働きやすい環境に
してくれる。
先程、高負荷のストレス下による副腎の過労状態を
ブラック企業に例えましたが、このアダプトゲン成分の摂取は、
いわば働き方改革をしてくれているようなもの。
アダプトゲンはまた身体の体内時計をサポートしてくれ、
より安らかな睡眠を促進するのに役立ちます。
・アシュワガンダ
アーユルヴェーダ医学でも最も重要なハーブの1つです。
うつ病や不安の症状を軽減し、抗疲労、抗ストレス効果がある
アダプトゲンハーブ。
アシュワガンダがコルチゾールレベルを下げるのに
役立ことが示されています。
・ホーリーバジル(トゥルシー)
インドのアーユルヴェーダ医学では
「不老不死の霊薬」「ハーブの女王」とされている
メディカルハーブで精神安定作用が高くアダプトゲンとしても
分類されています。
コルチゾールを抑制する効果があり、
ストレスに強く、不安や緊張をほぐしてくれ、
メンタルも爽快、免疫をサポート。抗酸化作用による美肌効果も。
副腎の健康と身体とメンタルのバランスを整えて
サポートしてくれます。
・五味子(ゴミシ)
五味氏、海外ではシサンドラと言います。伝統的に
漢方としても利用されており、
アダプトゲンとして分類されています。
抗疲労、抗ストレス、ストレス軽減、モチベ向上、集中力向上など。
他にも下記にアダプトゲン成分をまとめていますので
参考にしてみてください
いかがでしたか?
まとめると怒りを鎮めるコツとしては、
呼吸を整えて、運動を強中弱をうまく回して、
アダプトゲンを積極的に摂取し、KLMもいいから
試してみようねってこと。
怒りの管理法としては下記もお勧めです。
アンガーマネージメントに大切な8つのこと
おあとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。