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2020/11/09 14:00




あなたはすぐに反応していませんか?

例えば、お店で頼んだ料理が出るのが遅かったり、
車が渋滞していたりなど、

これらストレッサー(ストレスとなる引き金)に
即座に反応してしまい、
「怒り」という反応をしてしまう。

私たちは考えずに、意識下で、本能的に反応しています。
これは自動操縦のようなものです。

感情は、思考よりも速く、約4倍速く働くので、
私たちは考えずに感情に即座に反応します。

こういった怒り、恐怖、不安などの感情による
即座の反応。

反応は、訓練を受けていない子犬のようなもの。

訓練されていない子犬は、見るすべての犬に吠え、

通りすがりの人にジャンプし、食べ物を見ると
すぐに寄ってきて食べようとします。


この即座の反応は、過酷な環境を必死で生き抜いてきた
私達、祖先の生存戦略による知恵のようなもので、
引き継いでいるってこと。


しかし、もう今の時代、自分達より大きくて
どう猛な動物に襲われたり、命を狙われるることもないので、
この即座の反応することこそ、
善であるということでもない。


そこで、即座にストレッサーを感じ取り、
即座に感情を爆発させるのではなく、そこに
「応答」を加えてみること。


「応答」とは、「考え」を入れ込むことができる。


即座に反応する前に、一拍「考え」を挟んで、
小休止できる。つまり一時停止ボタンのようなもの。

意識と無意識の心を結びつけてくれる。

応答を挟むことで、怒り、恐怖、不安など
自ら意識的に、自由に反応を
選択できるという余地が生まれてくる。

より論理的に反応することが数秒可能になる。


下記、反応と応答の例を見ていくと、


【反応】自分の子供が食事中、飲み物をこぼしてしまったとする。

子供は「やってしまった・・・」という表情で、
落ち込み、傷つき、そして大人から怒られるのを
怖がっていませんか?

すぐに怒り、怒鳴り、子供は泣き、
関係を悪化、険悪な雰囲気。
(落ち着いた後、言いすぎてしまったと自己嫌悪に
陥る人も多い)


【応答】自分の子供が食事中、飲み物をこぼしてしまったとする。
自分の怒りの反応に気づき、一時停止し、息を吸い、状況を考える。
そして、子供が大丈夫かどうかを確認しようと考える。
「大丈夫?」と声かけてみる。

次に、広い視野、長いスパンで考えてみると、
重要なことではないことを理解する、そして
怒りを手放し、ない世界に適応する。

次に、子供が片付けをするのを一緒に手伝ってあげ、
人間、誰しも間違いは起こるものということ、
大人を困らせようと故意でやったことではないということ、
そして、それは落ち込みに囚われて、
後に引きづるようなことではないということを
子供に示してあげる。

次に、将来そのような間違いを避ける方法について
冷静に話し、子供を抱きしめてあげる。


自分達を悩ませたり、怒ったり、イラつかせる
外的な要因、出来事は常に遭遇します。

その出来事にただ瞬時に反応するのではなく、
応答を挟む術を学ぶことで、

どの感情を選択するかは
結局は自分次第で、

自分にふりかかる出来事というのは、
いつも中立であるということがわかります。


ストレスの根源、引き金のイベントに遭遇した際、
応答によって、感情と反応の間にスペースを作ること。

怒りに基づいて衝動的に、突発的に行動したり、
罵り合ったり、過剰に反応してしまい
後で後悔したことがあるはずです。


時間と距離を置き、スペースを確保すること。
クールダウンするから。

短い一時停止で、自動反応する回線を切断すること。



1)一時停止



ストレス反応を引き起こすトリガー(引き金)に
接触したことに気づいたら、すぐに息を吸ってください。

たとえば、道路の渋滞にはまっている時、
イライラしすぎてもう我慢ができない状況。

自分のエネルギーの変化に気づいたら、
すぐに3~10秒、深呼吸をして一時停止する。

ストレス、不安、うつ病のセラピストである
アメリアアルダオ博士によると

ストレスになる信号や原因(ストレッサー)が襲ってきた時、
すぐにその感情に従って、衝動的にやってしまう前に、
60秒間だけ待つことと示唆しています。

一時停止すると、「合理的な脳」が追いつくことができます。




2)あなたの反応にラベルを付ける



感情に名前をつけることです。

感情という目に見えない、
よく分からないものに名前を付けることで、
それは自分自身でコントロール可能なものであり、

その感情下にいる自分を客観的に
把握することができ、ネガティブな気分を
軽減できると研究結果で分かっています。

脳科学では「怒っている時は『怒り』、
悲しい時は、『悲しい』という名前という言葉を付けるなど
感情を言葉にすると、前頭前野が活性化され、
扁桃体の反応が低下させる」と研究は示唆。
2007年のカリフォルニア大学ロサンゼルス校

同時に色々な感情に支配されている場合は、
1日に数回、わけて自分でチェックインすること。

不安?イライラ?悲しい?怖い?
混乱していますか?

自分で感じている感情と戦うのではなく、
ラベルを付けることで、その感情を受け入れ、認めて
次に前進することを助けます。



3)理由を自問してください



実際になぜ自分はその感情を引き起こしたのか?
という理由を考える。

多くの場合、感情は実際の出来事の
表面下の何かと結びついているから。

また昔の過去の苦い経験、嫌だった経験が
あるからという理由も多い。

とにかく、その感情に仕向けてくる原因は
何なのかを自問する。



4)最善の応答を選択すること



この状況で「最も重要なことは何か?」
「最終目標は?」「どうすれば生産的な方法で対応できるか?」を軸に
反応する前に考える。

例えば、大渋滞に巻き込まれてしまった時、
この状況で大事な事は、「安全運転をして
目的の場所へ辿り着くこと」なはず。

生産的な対応としては、渋滞というイベントは
自分でコントロールが不可なことであると認識する。

コントロール不可なことへ、怒り、
イライラして神経をすり減らしたところで
渋滞が減るわけでもない。どうすることもできないから。

イライラしてしまう感情を手放して、
認めてあげ、運転に注意を払うことに専念する。

良い結果がもたらされるよう
しっかりと前進する力を自分に与えてあげる。

反応には意図、目的、意味があり、決して
感情任せで、衝動的ではないということ。


他にも例えば、

・トリガーを事前に特定しておく

例えば、何がその感情の引き金になるのかということを
紙に書いて棚卸ししていく。

これにより、状況に対処する方法を
想定したときに、一時停止ボタンを押すことが、
何も想定しないよりも簡単になり、手放しやすく、
認めやすくなるから。

予め、その感情が起こってしまうのは
織り込み済みにしておくと気持ちと心に余白もできる。

・自分がイラついてしまう状況
・自分が不安に陥ってしまう状況
・自分が怒ってしまう状況

こういう状況がきたら、こういう望ましい、最善の
対処法で行動するというのを、書いて、視覚化し、
想定しておく。

もちろん想定内のことばかりが
日常起こるわけはなく、

想定外の出来事のほうが、
起こることが多いので、

そういう時も即座の反応、突発的、衝動的な
行動をとってしまうことでしょうが、

それは上記のことを少しづつ練習して、訓練し、
即座の感情反応ではなく、「応答」スキルを培っていけば
無意味な行動も減らし、

冷静に判断を下し、意味のある行動へと
つなげることができる。

応答は遺伝や性格ではなく、
筋肉のようなものだから、
訓練すれば、応答力が付いてくる。

練習すればするほど応答力という
思考回路が発達していく。

はじめは難しいが、筋トレすればするほど筋肉が
ついてくるのと同じ。

慣れれば簡単になってくる。

応答力を高めるシチュエーションは、
忍耐力が試されることがわかっている状況に
意図的にさらすことでも練習できる。

だから、新しい場所や新しいことに挑戦することで
どんどん培われていくことになる。


他にも瞑想をして、自分の心を、自分の体から切り離し、
客観視するスキル、感情を傍観するスキル、
集中力や注意力を高めるマインドフルネススキルも

応答力を向上させるのに、
非常に役に立つツールになるってことで。


はじめての人は瞑想というとこむずかしいことのように
思えるかもしれないけど、


静かな場所に座って、目を閉じる。

思い浮かぶ思考、映像についてあれこれ判断せず、
意味付けせず、追求せず、

ただ思考を通り過ぎていくだけ。
冷静に。

お腹の奥深くまで空気を吸い込み、
ゆっくりと息を吐きます。

呼吸で体を満たし、ネガティブな負の毒素とともに吐き、
体はプラスのエネルギーを溜め込む感覚に焦点を合わせます。

毎日5分間の瞑想から始めてみましょう。


アメリカ海軍の特殊部隊である
Navy SEALsにも採用されているという、
メンタルバランスを落ち着かせ、
ストレスがかかったときに、冷静な思考を取り戻すのに
役立つる呼吸法「Box Breathing」です。
別名「Tactical Breathing(戦術的呼吸)」とも呼ばれてます。

1:4秒間吸気します(下記サイトで円が拡大するのに合わせて)
2:肺を4秒間完全に保ちます(円が拡大したまま)
3:4秒間息を吐きます(円が縮小に合わせて)
4:肺が空の状態で4秒間保持します(円が収縮するため)




まるで、ニワトリのように、
右から刺激がくれば右に進み、
左に刺激がくれば左に進むような、
刺激の度にいちいち即座に自動的に反応していると、

メンタルバランスを整えるのが難しくなり、
冷静に判断を下したり、知恵を使って論理的に、
分析的に物事を対処する、
問題解決能力も不足してしまいます。

過剰にイベントや環境に
自分の感情を振り回されないように
アクセルとブレーキをしっかりと
使い分けして、

人生を軽やかに運転していければ、
きっと世の中の見方も変わるはず。



おあとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。





Good virtues グッドバーチューズ