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2021/08/10 14:00



カロリー、コレステロール、
これらを気にしているなら、

他にも気を付けないといけない項目が
1つあります。


それはトリグリセリド。


トリグリセリドとは、
血液中に含まれる脂肪(脂質)の一種です。

要は脂肪です。

脂肪というのは、
エネルギー、燃料として重要な役割がありますが

でも溜め込みすぎると、
色々なリスクが表面化しますよね。


エネルギーとして使われない脂肪は
肝臓、皮下、血中に蓄えられていきます。


このトリグリセリドもそう。

食事を体内に入れ、
体がすぐに使う必要としない余分なカロリー、
砂糖、アルコールは、

トリグリセリドに変換されて
脂肪細胞に蓄えられます。


そして身体はエネルギーを必要とするとき、
トリグリセリドは燃料になってくれます。

ただし、

エネルギーとして消費する量よりも、
多くを摂取しすぎて、使い果たされない場合、

トリグリセリドレベルが高くなると、
体全体の脂肪の蓄積が増加します。


つまりは、燃焼しきれなかった
余ったトリグリセリドは
脂肪になるってことね。


高トリグリセリドになるということは、

”インスリン抵抗性”という
状態になるリスクが高まります。


インスリン抵抗性とは、

体がインスリン(血糖値を制御するホルモン)を
適切に使用できないことを意味します。

血糖値を抑制しようという機能に
耐性が出てきてしまって
効かなくなるんですね。

インスリンが糖を抑制する本来の
仕事ができないとどうなるのか。

ブドウ糖はあなたの
細胞に入ることができません。


垂れ流し状態です。


それはあなたの血糖値を急激に上昇させ続け、

果ては糖尿病です。


糖尿病だけではありません。


他にも、高グリセリドになるということは、
血流中の脂肪(トリグリセリド)が
高レベルになるだけでなく

脂肪が体全体に蓄積するということだから、

肥満、メタボ、内臓脂肪、
腰の周りの脂肪が多すぎる、
高血圧、高血糖、脂肪肝、

脳卒中、心臓発作、心臓病、
動脈硬化、膵炎、

肝臓に脂肪が蓄積し、
肝障害や肝硬変など

リスクが急激に上がります。


あなたが必要以上に食べるとき、
あなたの体は過剰なトリグリセリドを
作ってしまうということ。

ここまでは、一般的にもよく
言われている話し。


しかし最近、下記のことが
見つかり、徐々に言われ出してきた。


2017年、最新の研究によると、
高トリグリセリドは、脳にまで
悪影響を与えるということが
明らかになったという研究。


トリグリセリドは
血液脳関門(脳への入り口)を通過して、

脳と中枢神経系にまで
入ってきちゃうんだって。


入ってきて何をするかという、
「設定」を狂わせてくるんだとか。


なんの設定か?


どういうことかと言うと、


レプチンというホルモンがあります。

レプチンは満腹感を感じさせてくれ、
食欲を制御し、

そしてエネルギー代謝を
高めるように脳に働きかけてくれる
大事なホルモン。

このレプチンと、

もう1つ、

インスリン(血糖を制御し、体が脂肪または
ブドウ糖を燃料として燃焼するかどうかを決定する)ホルモン。

この2つの大事な機能に、

高トリグリセリドがいちいち
邪魔して干渉してくるようになるんだって。


つまりは、高トリグリセリドは、

脳の「エネルギー消費を調節する」という指令の
大事な機能を狂わせてしまう力があり、

食べ過ぎをストップしてくれるホルモンのレプチンと
血糖値を抑え、それをエネルギーとして
使用するかどうかのインスリンの2つ、

体重と代謝の「設定値」が
変えられてしまいます。


それは、つまるところ、

最終的には、

私たちを空腹にし、
脂肪を蓄えやすくしてしまう
ということなんです。


言わば、高いレベルの
トリグリセリドは、

2つあるブレーキのうち、

2つとも狂わせ、
ブレーキが効かなくなり、

体は、暴走車のごとく
なってしまうということ。


過食が過食を生む負のスパイラル。


そこにストレスが乗っかってくると、

更に数倍増しのスピードで、
肥満や上記病状へ突っ走ります。

ストレス負荷がかかると、

副腎からストレスホルモンと称される
コルチゾールというホルモンと、
脳からはアドレナリンを生成します。

緊張状態へと身体にスイッチが入ります。


ストレスにより、
コルチゾールとアドレナリンが放出されると、
肥満ではなくても、コレステロール値が上昇します。

コルチゾールの分泌は、血糖値を上昇させ、
体の中に、脂肪を蓄えようとします。

より多くのトリグリセリド産生を
生み出します。


トリグリセリドが高いほど、
コレステロール値が高くなります。


またストレスを受けると
血糖値を上げようとする働きから

ドーパミンが出まくる甘いお菓子や
高脂肪高カロリー食、ジャンクフード、
喫煙、過剰なアルコールなどの
枯渇感が上昇してしまい、

過食を生み出します。

しかし、神経を刺激させ、
食後は集中力の低下、
疲労感、倦怠感が更にも増してしまい

またしばらくして食べてしまうという
負のサイクルに突入する。


高トリグリセリド+高ストレスの
フルコンボは、

脳と体はもはや言うことは聞かなくなり、
そのまま病気へとまっしぐらってわけです。


そこで、

トリグリセリドレベルを
下げる最良の方法として


1)砂糖や精製された炭水化物は避けること



砂糖からの過剰なカロリーは、
体によってトリグリセリドに変換されます。

単純な炭水化物(砂糖、白い小麦粉、果糖で作られた食品、
お菓子、アイス、キャンディーなど)は、

トリグリセリドを一気に
増加させてしまう。

加糖は果物も入ります。
果物は食物繊維やビタミン、ミネラルなどを
摂取できることは非常に重要ですが、
過剰にとりすぎないように気を付ける。


2)オメガ3を摂取する



オメガ3が豊富な植物性食品は
トリグリセリドの減少させてくれることが分かっています。

オメガ3は、

緑の葉物野菜、植物オイル(亜麻仁オイル、えごまオイル、
チアシードオイル、サチャインチオイル、ブラックシードオイル)

ナッツのクルミ、

魚(鮭、サバ、サーモン、マグロ、イワシなど)が含まれます。


3)水溶性食物繊維が豊富な食品をとる



水溶性食物繊維は、
トリグリセリド、血糖値、コレステロールの
改善に非常に貢献してくれる。

水溶性食物繊維を多く含む食品として、

・キノア、玄米、オーツ麦などの全粒穀物
・昆布、わかめなどの海藻類
・ベリー、リンゴ、桃などのペクチンが豊富な果物
・アブラナ科の野菜(ブロッコリー、カリフラワー、アスパラ、芽キャベツなど)

これらは
水溶性食物繊維が多く含まれています。



4)アルコールを制限



アルコールはカロリーと糖分が多く、
トリグリセリドを増加させる可能性が
あるとされています。

アルコールをストップする、
もしくは、1週間にコップ2杯以下に
制限することで、

トリグリセリドが上昇しないように
うまく管理していくことが可能となる。



5)ストレス管理




ストレス反応をコントロールすることは、
高トリグリセリド、高コルチゾール、
高コレステロール値を管理する、
非常に優れた効果的な方法となります。

慢性的なストレスが、

これらの根本原因となっている
可能性が非常に高いからです。


ストレス管理の1つとして、

運動は、トリグリセリドレベルの減少を
もたらすことが分かっていて、

10%の体重減少でさえ、
トリグリセリドレベルの低下をもたらす可能性があると
されています。

アメリカ心臓協会(AHA)は、
週に3、4回、週に最低40分の中程度の強度の
有酸素運動を推奨しています。


睡眠不足、質の悪い睡眠も、

トリグリセリドレベルの上昇、
高コルチゾール、高コレステロール値の上昇に
起因しているとされているので、

ぐっすりと眠れる睡眠ルーチンを確立すること。

ヨガ、瞑想、呼吸、祈り、運動など。

無用なストレスを溜めないようにする8つのリスト(過去記事)


いかがでしたか?

トリグリセリドを抑える方法を
理解することは、

単に心血管の健康だけではなく、

この先の寿命、全体的な健康、
未来の自分の幸福度に

大きく影響してくることがわかる。


コロナによる恐怖、
先行きの見えない絶望感で

ストレスが蓄積し、
とどめをさされないよう

今一度、食事、ライフスタイル、
現状抱えている大きなストレスを棚卸し、
これらを見直してみること。


おあとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。




Good virtues グッドバーチューズ