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2022/01/14 14:31
今年もはじまって数日経ちました。
ハッピーニュイヤーと叫んでいたのが
昨日のようです。
1年の始まりに、仕事や
プライべートなど、
様々な目標を立てられたかと思います。
まだ今年もはじまったばかりなので
達成意識を高く保つことは
できているのではないでしょうか。
え?もう離脱したってw?
まだまだ立て直しは間に合います。
今日は、大きな未来の目的地だけを
最終ゴールとして過剰に意識することも
決して悪いことではないのですが、
(その期間に離脱しなければってのが
前提になりますが・・・)
結果、ゴール、目的地のみを意識して
ついつい忘れがちになるプロセスへの意識。
旅の途中を意識してみること、
つまり旅に集中することも、
実は物凄く大事なことだよねってことで。
私達は、目標を立てたら、
その目標に対して、
旅の終点を強く意識しがちになります。
目的地への憧れ。
そこへ辿り着くまで、
それを手に入れるまで、
強烈に切望します。
何かを始める時、
大きな期待を待って日々過ごし、
未来の結果に期待する。
その未来を待っている間の
”人生の待機期間”は、
多くの美しい風景が
通り過ぎてしまっていることに
気が付かなくなりがち。
結果という未来と現実との「中間」
を味わうことを忘れる。
今、この瞬間に、
実は大事な時間、楽しい時間、
幸せな時間は訪れているのに
それを見ず、過ぎ去ってしまう。
電車に乗っている時、窓から
最高の景色が眼前に現れているのに、
目的地についてのリサーチで
スマホばかり見ているような状態。
意識が未来へ飛んでしまっていて、
眼前の素晴らしい景色に気が付かず、
過ぎ去ってしまっていることすら知らず。
今、目の前のことを、
十分に味わえなくなり、
見えなくなっている状態。
目の前の小さなこと、
小さな幸せに気が付かなくなる。
少しの成長、小さな努力の結晶に
満足できなくなる。
未来の目的地の達成、
美しい未来への期待を強烈に意識し
そこに辿り着いていないから
今を楽しめない。
何をやってもつまらなく感じ、
毎日がつまらなく感じる。
喜びや感動という感情は、
今、瞬間を意識してから
その後、任意で選択している。
今に不満で、瞬間に
集中していないから
例え喜びや充実感を得られるイベントが
眼前に現れても、
喜ぶという選択をとれず、
反応しなくなる。
瞬間を、十分に味わえないと、
その過程、人生の待機時間は
無駄だとさえ思えてくる。
目的地の達成だけを
強烈に意識することによって、
常に未達成の現実、
不十分な現実感がつきまとい、
未来の美しい結果との間に
大きなギャップが浮き彫りになってしまう。
これを日々のエネルギー、
達成の動機、原動力に変えられる人で
あればいいけど、
みんながみんな、そうではないから。
現状への、不満感、
不足感が強烈に高まってしまい、
それが心配や不安にも繋がり、
モチベも低下し、
果ては離脱するリスクを
大きく高めてしまうことにもなる。
未来のために、目標のためにと
努力することはとっても大事なこと。
でもそれによって、今、この瞬間、現実を
盲目的になっていいという
意味ではないから。
もし、目的地への強い憧れが
今、瞬間の見過ごしが起きていて、
不足、不十分感などの苦痛を
強い動機として活用できて
いないと感じた時は、
目的地よりも
旅に焦点を合せてみては。
そうすれば、それはもはや最終的な
結果ではなく、旅の途中での、
真の価値を付加していくってことが、
どれほど重要かを深く
理解できるようになるから。
実際に、スタンフォードビジネススクールの2人の
行動科学者による研究では、
さまざまなタイプの目標を設定した
1,600人を超える人々の研究が実施され、
一部の人が目標を達成するだけでなく、
それで学習した行動を、
うまく維持し、それを継続して
いける理由を特定し、
またその他多くの人が
努力を止め、後退や離脱してしまう理由を
突き止めました。
ダイエットから運動、
オンラインコースへの参加まで、
関連する活動に関係なく、
目標を達成することを目的地ではなく
「旅」と見なした人々は、
モチベーションの維持と達成率、
そして達成後も成功に役立つ「良い」行動を
続けていることがわかりました
目標を継続的な旅として見ることで、
目標の達成がしやすくなり、
長期にわたって継続でき、
それを維持しやすくなるんだってさ。
そこで、旅に集中する方法として、
1)北極星をみつける
まずは人生において、
自分のゆずれない価値観、信念を
理解することから。
自分の人生で最も重要なことについて
抱く信念、価値観。
とても大事だ、価値があるって思える
信念、価値観。
目標のためにとっている行動が、
自分にとって最も価値のあると思える信念と
一致していればいるほど、
自分が望む未来へ連れていってくれる。
自分がこれだけは絶対に
ゆずれないし大事だって思える
大切にしている価値観や信念は、
方向性、指針、コンパス、
北極星となってくれる。
自分の進むべき方向と
照らし合わすことができ、
不快な時、やりたくない時、
大きな誘惑、悪だくみ、自分のポリシーや
倫理観から外れてしまっていることから
防衛してくれる。
それが行動する強烈な意図、動機になり、
離脱する可能性を軽減してくれる。
逆を言えば、方向性に沿っていない
目標であればあるほど離脱しやすくなる。
自分の信念、理念、価値観に
沿ったことを目標に設定し、
お金の為、恥、世間の評判や
他人の顔色などの恐れなどによる
外部、外圧による影響ではなく、
自分の内部からの、
信念や理念に基づいているので、
本物のモチベーションとなってくれるから。
2)意味のある目標を立てる
目標として掲げるものが、
1)の本物の自分、信念、理念、
道徳観、意義と一致しているような目標を立てる。
これらに沿った目標であれば
あるほど、
本当の、真の自分の理念と、
立てた目標が一致していればいるほど、
より多くの満足感や幸福感を得られるし、
離脱リスクも減らすことができるから。
3)どうなりたいかという未来像
なぜその目標を設定するのか。
将来こうなっていたいと思う未来像。
自分よりも大きな何かに
向かって努力することは
人生に目的が持てるようになる。
「-10キロ痩せる」だけではなく、
痩せて、心身共に健康でいること。
自分にはまだまだやりたいことがある。
経験値を上げて深みのある人生にしたい。
自分に言い訳をしない、約束を守り、
裏切らない自分でいたいなど。
人生において、どういう人生にしたいから、
未来はどういう人間像になっていたいからか。
どういう人間になっていたいか。
達成するための具体的な
ソリューションはその後だということ。
成長する動機は何なのか。
それをやることで、
自分はどうなりたいかという未来像。
何のための目標なのか。
なぜその目標が未来の自分にとって必要なのか。
どうなりたいか。
心身ともにどういう人間になっていたいのか。
自分を深く掘る。
自分と向き合って
内省する時間を確保する。
4)具体的にする
アウトラインとなる指針ができたら
次はソリューション。
そこに到達するためのロードマップを
具体的にする。
「先延ばしを減らす」または
「体重を減らす」と書き留めるだけではなく、
British Journal of Health Psychologyの調査によると、
いつ、どこで運動するかという
時間と場所を明確にして
行動計画を作成した人は、
毎週91%の運動に成功したいう研究もあります。
・午後15時に部屋でストレッチを開始する
・トイレで午前7時に1分間瞑想する
・自分の部屋で午後6時に英語を25分間勉強する
5)小さく要素分解する
壮大な目標を掲げて
その未来や結果、最終目的地にのみ
焦点をあてている時、
道のりが長く、大抵の人は、
その大きな目標に辿り着く前に
挫折してしまう。
達成感もなければ罪悪感や否定的な
感情だけが残ってしまう。
大きな目標を小さく分解する。
小ゴールの設定、中ゴール設定など
サブゴールを設定すること。
最終ゴールに到達しないと
自分は祝福をしないと
厳しくするのではなく
小ゴールでも達成の度に、
その小さい勝利にフォーカスし、
自分を祝ってあげられれば、
「うん。きっと大丈夫。
正しい道を進んでいる 」と
これまで小さく達成を繰り返してきた
自分自身を信じられるようになり、
達成の積み上げが自信を強固化し、
それによって、モチベが高まり、
続けるためのエネルギーとなってくれるから。
しっかりと来た道を振り返り、
出発時からの今までを比較し、
その成長を噛みしめ、
ここまで来れたことを祝うこと。
ビッグフィニッシュに向かう途中の
小さな勝利に気づくことが
とても大事になってくる。
「ここまできたんだな」
そして15〜30秒間一時停止して、
それを実際に感じて味わうこと。
次の挑戦に急いで進む必要は
何もないから。
旅に集中する。
6)予め障害物を想定しておく
何が目標達成の障害物となっているか。
何が気を散らし、何が誘惑してくるか。
努力を妨害するトリガー(引き金)を
理解しておく。
そのトリガーに反応しないよう
回避する方法、戦略のアイデアを
事前にブレインストーミングしておくこと。
ダイエットなら
・家にお菓子やアイスは置かないようにする
・いつも立ち寄ってしまうコンビニ。
その道を避け遠回りする
・作業中に食べるチョコをドライフルーツに変える
また他にも、ある誘惑が襲ってきた時に、
「できない」ではなく、
「(できるけど)あえてやらない」という
言葉に置き換えるのも回避戦略の1つとして役に立つ。
こんな研究がある。
2012年のJournal of Consumer
Researchに掲載された120人の学生を
対象にした調査研究。
研究者は参加者に「できない」と「しない」と
回答するような質問をどんどんしていきます。
これら質問終了後にお菓子が
用意されていました。
その結果は
チョコを「食べられない」と自分に言い聞かせた
研究の参加者は61%の確率で食べることを選び、
「食べない」と自分に言い聞かせた参加者は、
36%の確率で食べることを選んだ。
言葉1つだけで、
抑制率に2倍近くの差が出てくるほど
結果が変わってくる。
「できるけど、あえてしない」
それは自分の選択であり、
強制されておらず自発的。
自分のコントロール感を
思い出させてくれる。
7)毎日を振り返る
今日は一体何をしていたのだろうか、
本当に進んでいるのだろうか、
もっと早くいかなきゃ
進歩が遅く、小さいと
ついつい焦り、不安になり、
周りと比較してしまうことがある。
毎日を振り返ること。
そして小さな歩幅でも確かに
進んでいるということを
実感すること。進捗状況をメモをすること。
「今日は何に取り組みましたか?」
「今日は何を学びましたか?」
これらを1日の終わりに書き留めてみる。
旅を記録すること。
例えそれが些細で小さなことでも
書き留めて、それに感謝します。
毎日が難しい場合は、
週に1回や毎月1回でも、
やったこと、体験したことで
感じたことなど。その旅で
得たものを振り返る時間を設ける。
何が起こって、何が変わったのか。
そして、今日を振り返った後は、
明日以降の行動を準備しておく。
「明日私が焦点を当てるべき
3つの最も重要なことは何ですか?」
「自分の目標に近づくために、
今日私が取ることができる1つのステップは何ですか?」
8)生涯学習という長い視点
英検1級取得がゴールではなく、
将来も学び続けること。
マイナス10キロ減量がゴールではなく、
健康的な生活を維持すること。
短期的な勝利ではなく、
目標を達成した後に継続する活動こそが
大事になってくる。
視点を長く持つようにする。
また当初立てた目標に
例え辿りついたとしても、
次は横へ水平展開していく。
視点や興味を横へズラすと、
登るべき山はすぐに見つかるから。
学習、旅に終わりはありません。
いかがでしたか?
最終ゴールにばかり過剰に焦点がいくと
未達成な自分に不満が起こる。
最高の瞬間は今起こっている瞬間だから。
見逃しがちな瞬間、プロセスこそ、
振り返った時、とても価値のある時間
だったとわかります。
旅に集中すること。
おあとがよろしいよう。
今日はここまで。
おしまい。