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2022/03/01 14:00



あなたはお酒好きなほうですか?

どのくらいの頻度で飲まれますか?


私はお酒は好きなのですが
そこまで酒豪ではないので、

適度にたしなむ程度で、
普段はまったく飲みません。

月に1回、2回あればいいところですかね。

皆さんはどうですか?


このお酒っていう飲み物。

メリット、デメリットありますよね。


自分のガードが下がって
友人に本音を話しやすくなったり、

他人と打ち解けやすくなったり、

アルコールで気分が良くなって
楽しい気分になったり、

自信が沸いてきたり、
多幸感を味わえたり、

それは社交や交友を深めるための
ツールになったり、

ストレスの発散ができたり、

趣味などと同じように人生の
幅を広げたり、幸福度を高めたりなど

メリットはありますよね。


お酒のデメリットと言えば、
これはこれでたくさんあります。

もはや言うまでもないですが、

身体的デメリットとして、

過度の飲酒は心臓病、肝障害、
脳卒中のリスクが高めるし、

他にも睡眠不足、頭痛、むかつき、
吐き気、倦怠感、喉の渇きなど、

健康に打撃を与えることは
色々と叫ばれているので
耳タコかと思います。


結構お酒って身体的デメリットの文脈で
語られることが多いですが、

実は精神面に影響を与えるリスクも
同じくらいデカいってことを
意外と忘れがち。


それは、不安とお酒の関係です。

メンタルとお酒の関係って
とても密接な関係です。

お酒が不安や恐怖などの感情を
増大させてしまうトリガー(引き金)
となることは、様々な研究で
明らかになっています。


不安やストレスを抱えているとき、
お酒でそれを抑制しようと、
嫌な事から回避しようとしたとします。

回避最中は非常にリラックスできるし
明るく、自信も沸いてくる。

でもその回避できる効き目は弱く、
時間はとても短い。

抑制してしまっていた分、
不安や恐怖、ネガティブな感情は
ますます増大して、表面化し、顕在化する。

それをまた抑えようとお酒に走る。


不安抑制剤として使用しているつもりが
不安感を増大させるバッドサイクルに入る。

これがまたとてもつもなく強力な
接着剤のように固定化され、
あっという間に習慣化されてしまう力を
持っているということ。


なぜならお酒で回避している最中は、
侵略のないセーフティーゾーンで
自分が守られていると錯覚してしまうから。

人はラクで安全で心地良い気持ちの
拠り所を、そう簡単に手放せない。

だからこそ、お酒というのは、
現実を見たくない時や
目を背けたい時、逃げ込むことが
非常に簡単で習慣化しやすく、
やめることが難しい。

お酒=拠り所と強く思うほど、
メンタルブロックも強くかかっていく。


アルコールは飲むと、
気持ちの良いホルモンであるドーパミンが
ドクドク音を立てて脳内に溢れます。

最初だけブーストできますが、
しかし、この感覚はすぐに消えていきます。

この飲酒中に急増したホルモンによって
脳は、翌日それほど多くのドーパミンを
生成しなくなり、不足します。


ドーパミンレベルが急降下すると、
不安、罪悪感、ストレスの波が発生する
リスクが急激に高まってしまいます。


また短期的で、瞬間的な気持ち良さ、
快楽を得たいがために、

お酒がないといてもたっても
いられなくなるような
中毒性、依存性を帯びてきます。


特にコロナ禍による不安や
ストレス、退屈感、不満感の蔓延により、
その気持ちを回避しようと

アルコールに走る人が急増し、

逆にそれによって不安感や恐怖感、
低い自尊心、否定的な感情を増大させ、
悪化させてしまい、

鬱病、不安障害、パニック発作、
社会不安などの神経系のトラブルに
発展してしまうというケースが
今、世界中で急増し社会問題になっています。

アメリカでは、不安を抱えている人の
5人に1人は、必要な治療を受けずに、
アルコールを使って
対処していると報告されているほどです。


ブーストが非常に短期短命なアルコール。

それは逆に大きなメンタルヘルスの
悪化に繋がるガソリンにもなる。


うつ病の人の約3分の1が
アルコールの問題も一緒に
抱えているとされています。 

リラックスするための飲酒が、
実際は逆で、

不安に関連する感情や恐怖は、
継続的な飲酒によって
高まっていくということ。

お酒が飲めない人はまったく
問題ないのですが、

飲めてしまう人は、
アルコールというのは、現状、
不安に苦しんでいる場合、
非常に誘惑してきます。


アルコールこそが、
むしゃくしゃ気分を吹き飛ばし
心のモヤがとれるんだと
強く思考をメンタルブロックさせるほど

更なる依存度を上昇させ、
不安障害を引き起こしてしまいます。

そこで、


1)メリットとデメリットを認識する



飲酒習慣を変えたく理由と
止めた時のメリットを比較検討する。

飲酒習慣を変えたくない理由は何ですか?
ノートに書き留めてください

・安心できる
・嫌なことが忘れられる
・ストレスが発散できる
・美味しい

次に、止めた時のメリットは?
ノートに書き留めてください。

・不安感、恐怖、心配、悩みの苦悩や辛さが増大しない
・家族との関係が改善される
・よく眠れる
・健康が改善される
・お金が節約される

当然、お酒を止める、控えるほうが
メリットが上まわっていることが分かる。

もちろん、そんなこと誰しもが
頭では分かっている。

実際にやめたり控えたりするのは
そう一筋縄ではいかないけど、

実際にノートに書き出し、
メリットや利益を目で見て
しっかりと理解すること。


2)小さく分解する



一気に断酒するというのは、
後から「欲求のリバウンド」が起こるリスクが
急激に高まり、結果、離脱してしまう。

断酒や控えるという大きなゴールへ
向かうためにまずは小さく、
達成可能な要素に分解していく。

毎日コップ4~5杯飲んでいるなら、
まずは1日2杯までにする。
次に毎日から4日にする。
4日から週末だけにする。

だいたい人は
習慣化するのに60日から90日かかると
言われているので、

じっくり、焦らなくてもいいから
たった1%だけでいい。

その1%の改善に毎日固執するように
注力すれば、今度は、継続という筋肉:継続筋も
同時についてくるようになるから。

継続筋が弱いうちは、調子にのって
一気に駆け上がろうとしても、
やがて離脱することは決定している。

たくさんやってしまいたくなる衝動を抑える。

いきなり100キロのダンベルは
持ち上げられない。

1%の改善にだけ集中してこだわり
継続筋を少しづつ付けていくこと。


3)その欲求は波である



その飲みたい欲求や衝動は
波と同じ原理で、永遠に続くことは
ないということ。

波は大きなうねりをあげています。
そして壊れて、打ち寄せて、その後、
何事もなかったように引いていきます。

感情も、この波のように
大きなうねりをあげながら
ピークに達するけど、

やがてその感情は今だけで、
必然的に去っていくということを忘れない。

衝動性が起きた自分を否定するのではなく、
衝動的に自動応答しない。
深呼吸して、一呼吸をおく。


4)トリガーを把握する



事前に自分の飲酒する習慣をチェックする。

何がトリガー(引き金)となっているかを把握し、

それに事前に遭遇しないような戦略や
遭遇した時の対応を考えおく。

飲酒欲が発生する引き金のイベントは?

・金曜日に飲酒欲が急激に高まる
・運動をした後
・飲酒に関する人や場所を見た時
・記念日や成功した時
・友人達とのパーティーや飲み会
・メンタルが折れそうな時
・何事もうまくいっていない時

自分の飲酒欲が高まる
引き金イベントを理解しておく。

そしてこれらイベントに遭遇した時の対処は?
それも考えておく。

例えば、パーティーや飲み会などでは
飲んでも1杯だけにしておくとか、

アルコールをやめていることを先に伝えておくとか、
そもそも断るとか。

他にも、記念日や成功した時はお酒ではなく、
だとしても1杯にしておいたり、
他のご褒美にする。(お気に入りの高価な入浴剤を
入れたり、罪悪感なしに好きな動画を見るなど)
行為の代替えを行い、今までの悪習を
別の行為へと変更する。


引き金イベントを把握し、

しっかりと事前に防衛策と
マイルールを規定しておき、
必ずそれを順守することに集中する。



下記は、不安、ストレス、
緊張の蓄積を減らす行動です。

下記を行う習慣を身につけることは
否定的な感情を管理する近道です。


・毎日の運動(有酸素:ウォーキング、水泳、サイクリング)
・ヨガ
・マインドフルネス瞑想
・呼吸法
・自然の中で時間を過ごす
・絵画、音楽などの芸術、趣味、余暇活動
・自分が好きなことをやる時間
・心配事を話せる相手(友達、家族、恋人、サークル、カウンセラーなど)


このように日々、対応に努力していても
お酒は強い力を持っています。

違法薬物はお酒の何倍も
難しいとなると、相当な覚悟と、
欲求への禁断症状への耐性が
拷問並みに辛いことが分かる。

お酒の欲求は一進一退です。

もしマイルールを守れなくても
自分に厳しく罵倒する必要はありません。

自分へ思いやりを持ってあげること。

人間完璧な人はいません。
できない日があったとしても
それは問題ありません。

罪悪感を覚えたり、
自尊心を低下させたりする必要はありません。


ヨガの先生でさえ、ヨガをするのを
忘れる日があるくらいです。

禅のお坊さんでさえ、瞑想をする日を
忘れることがあるくらいです。

書家の達人でさえ、スマホで終わらせて
筆を持つことを忘れてしまう日があるくらいです。

そうなった場合、これら
エキスパートはどうしているのか。

罪悪感を抱かぬよう、ただただあきらめて、
認めて、その状況を受け入れます。

そして翌日ただ座り、黙々といつも通りの
ルーチンに戻っていきます。

結果的にトータルでやらなかった日よりも
やっている方に時間を多く使えていれば
OKというゲームであり、
前向きに取り組みさえしていれば、
そのうちゲームが簡単に
なってくるということ。

学んで、行動を調整し、修正すること。



他にも、1つコツとして

「お酒を飲むことができない」
「お酒を飲んではいけない」

~してはいけない、~できない

このように物事を捉えたり、
口にしたりするのは、

強制的に、制限的で、

やりたくないことを、
無理矢理やらされている、
させられていると感じさせてしまう。

そこで、これらの言葉から

「あえてしない」
「あえてやらない」というワードに変える。

「しない」というのは
選択肢が与えられていても、
あえてそれを自分は選ばないという
自分へ力を与えているように、

主体性を持って、能動的に、
コントロール感を感じることができ、

それは決意と意志力の肯定です。

2012年のJournal of Consumer 
Researchに掲載された120人の学生を
対象にした調査研究。

実際に、トリガーに対して
自分はあえていらない、しなくていいかなと
捉えて、ワードを変更するだけで

やらない確率を2倍あげられるという
研究結果があるほどです。


そう、飲酒欲が高まった時は、
飲めるけど、「今日は別にいいかな」
「あえて別に今日はいいかな」と
言葉に発っして捉えるみては。




いかがでしたか?

飲酒と不安との関係。

飲酒で不安は消せないし、
逆に増加し、見えていなかった不安まで
想起させてしまうことにも繋がる
リスクも高まるということ。

常日頃からストレスや不安は
管理することに越したことはない。



おあとがよろしいよう。
今日はここまで。
おしまい。



Good virtues グッドバーチューズ