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2022/12/23 14:00




前回は、肝臓と感情の関係性と
エイジングについて話しをしました。

そう、内臓と感情は
密接にリンクしているということが
わかったと思います。


今日は内臓の中でも
胆嚢(たんのう)とストレスとの関連性について。


・胆嚢とは



肝臓の機能の 1 つに胆汁の産生があります。

肝臓で作られた胆汁を
貯めておく働きのある臓器が胆嚢です。


上の図で言えば緑の洋ナシ状の形をした部位です。。


嚢(のう)とは、訓読みで「フクロ」と読み、
胆汁は、この袋に貯蓄されます。

脂肪の消化を助けるために
使用される液体の胆汁。

食事中に放出され、
食物の消化を助けます。

胆汁は胆嚢に運ばれ、
小腸の消化プロセスに使用されるまで
貯蔵されています。


胆嚢の場所は、肝臓の直下。

胆汁を運ぶ管(胆管)を介して、
胆嚢と肝臓と小腸は繋がっています。


小腸での消化がはじまると
胆嚢という袋に保存されている胆汁は、
胆管を通って小腸に放出され、

小腸の消化、食物の脂肪の分解、
栄養の吸収を促します。

胆嚢は消化、吸収において
非常に重要な役割を果たしています。

また胆嚢は腸にも胆汁を放出してくれ、
胆汁が腸の潤滑剤となってくれるし、

潤滑剤が少ないと便秘になり、
多すぎると下痢になります。

胆汁は毒素を肝臓から便へ運び出してくれ、
排出の流れをスムーズにします。

また胃からの酸を中和するのにも役立つし、

酵素が食物から栄養素を
吸収しやすくなるように分解を
促進してくれたり、

また、乳化剤として機能して、

脂肪と混ざり合って、
脂肪の分解を促進してくれたりや

体内への脂肪の吸収を
促進してくれたりなども。

また胆汁はビリルビン(赤血球の分解から形成される)と
コレステロールの分解を助けてくれます。

脂肪は私たちにとって重要であり、
ビタミンA、D、E、K などの
脂溶性ビタミンは不可欠です。

体内の胆汁の量が不足すると、
脂質の吸収、分解が進まずに、
脂溶性ビタミンもうまく吸収できないことにもなるし、

食べ物の脂肪の適切な吸収、
消化ができなくなります。

胆嚢機能が低下した時、下記症状の
リスクが高まる可能性が高まります。

・脂肪や油物の消化の遅れ
・膨満感
・げっぷ
・吐き気/嘔吐
・下痢
・便秘または下剤の頻繁な使用
・食べた後に苦い液体が出てくる
・過度のストレス
・消化器疾患 
・体重増  
・神経変性
・炎症
・甲状腺機能低下症およびホルモン調節不全
・頭痛、突然の怒り、意欲の欠如、疲労や焦りの増加
・睡眠障害、めまい
・不眠症と悪夢
・視力低下
・肌トラブル
・薄毛
・ホルモンの不均衡による不妊
・性欲減退 
・胆石(または腎臓結石)の形成が徐々に起こります。
実に様々な機能が弱体化していく可能性があります。

特に胆嚢は、肝臓から出る胆汁の貯蔵庫として
機能する為、肝臓との繋がりは密接です。

前回記事で肝臓と感情は繋がっていると伝えました。

つまりは感情面不安と肝臓&胆嚢は
ここで繋がってきます。


■ストレスがどのように影響してくるのか



過度なストレスを感じることによって
消化プロセスが鈍化し、
肝臓からの胆汁の量を抑制します。

つまり、胆汁の流れが中断され、
停止し、胆汁の量が減少してしまいます。

さらに、過剰なストレスがかかることで
消化が鈍化し、食欲も減退し、
胃は小腸に食物を放出しなくなったり、
量が減ったり、消化不良になります。

小腸の消化プロセスを促進させるために
出待ちしていた胆汁は、
はしごを外された形となります。

肝臓内に閉じ込められ蓄積していく胆汁は、
コレステロールで過剰に濃縮され、
痛みを伴う胆石につながるリスクが高まりますし、
蓄積により肝機能を弱めてしまうことにも繋がります。


さらに、過剰なストレスによって副腎から
コルチゾール(別名ストレスホルモン)というホルモンが過剰生成されます。

このコルチゾールが過剰で副腎が疲労することは、
よく知られていますが、
肝機能にも大きな影響を与えることがわかっています。

慢性化したストレスによって過剰分泌される
コルチゾールにより、

肝臓の負担が大きくなり、
肝臓の脂肪沈着を促進することが知られています。

過剰なストレスによって
肝機能に影響を及ぼすということは、

肝臓で生成される胆汁の量にも大きな
影響が与えるということになり、

胆汁の生産量が減ることで、
消化に影響が出てきます。

食物からの消化、吸収、
特に脂肪の分解、吸収の作業が
滞ることになります。


栄養素、脂肪の消化、
吸収という役割を終えると

胆汁は血液を介して、
また元の胆嚢という袋に戻ってくるのですが、

このリサイクルシステムが
過剰なコルチゾールレベルによって
中断させられるってことも覚えておきたい。

さらに、大事なことは、
胆汁は甲状腺ホルモン(T4)から
より強力な甲状腺ホルモンであるT3へと
変換作業を促してくれるから、甲状腺とも深く関係している。

肝機能が低下すると胆汁にも影響を与えるので
甲状腺やホルモンにも影響を与えることになる。

肝臓はまた、インスリン様成長因子など
他の多くのホルモンの代謝に影響していて、

肝臓や胆汁の機能不全が
過剰となるホルモンのトリガーとなる。

ホルモンバランスとメンタルバランスは
密接なことは周知の事実なので、

これら健康的に機能させるには
肝臓のサポートは必須となってくるってこと。

肝臓、胆嚢、胆汁をいたわることで
ホルモンのバランスをとる体の能力が向上します。


このように、慢性化した過剰なストレス負荷を
いち早く逃がす、ストレスマネージメントの習慣がないと

副腎、肝臓、胆嚢、胆汁、さらに小腸や膵臓まで
機能不全に陥り、

自分の持っているパフォーマンスを
最大限に発揮できないという状態が
長く続くようになってしまう。

さらに副腎は脳とも繋がっているので、
過剰分泌されたコルチゾール&オーバードライブした副腎疲労により、

メンタルも不安定になり、
倦怠感、意欲の低下、
イライラ、不安感や悲しみの急な増大、鬱など、
感情面にモロに影響を及ぼしてくる。


そこで、大事になってくるのが、

ストレス管理、ライフタイルの変更と
食物による栄養の摂取です。






霊芝、チャーガ、カワラタケ(ターキーテール)などのキノコ類、
ウコン、アシュワガンダ、ロディオラ、
マカの根、甘草などのアダプトゲンは、

コルチゾールのバランスを整えくれ、
脳疲労、副腎疲労、肝臓の過負荷を和らげ、
健康的な消化に回復させてくれるのに、
一役買ってくれる長い歴史があります。

その使用は、アッシリアのハーブ記述で報告された
紀元前 600 年にさかのぼります。


2)不飽和脂肪酸



オメガ3や6など必須脂肪酸、
不飽和脂肪酸(一価不飽和脂肪と多価不飽和脂肪)
が多い食事を摂取することは、
胆嚢を健康に保つことに役立ちます。

・アーモンド、ブラジルナッツ、カシューナッツ
・アボカド
・サーモン、マグロ、イワシなどの脂肪の多い魚
・亜麻仁、チア、ブラックシード、ヘンプ、サチャインチ
・新鮮な果物と野菜
・ブロッコリー、レンズ豆、豆類などの食物繊維が豊富な食品

脂肪分の少ないタンパク質が豊富な食品は
胆嚢への過剰なストレスを軽減してくれる。


3)カルシウム



カルシウムレベルを高めることで、
胆嚢を健康的に稼働することを助けてくれる。

・葉物野菜
・ブロッコリー
・魚

乳製品にも多くのカルシウムが含まれていますが、
脂肪含有量も多いので、アーモンドミルク、
ヘンプミルク、オーツミルクなど、代替植物ミルクは、
健康に良い脂肪が多く、飽和脂肪が少なく、
十分なカルシウムを摂取できる。


4)睡眠の質をあげる



就寝の30分前にテレビ、スマホ、PCなど
電子機器の使用を控える。

その時間を、読書、今の感情を書き連ねたり、
感謝していることや将来のバケットリストの更新などを
書き連ねるジャーナリング、
翌日のタスク、計画立案に使用すると、

不安、心配などが落ち着き、コルチゾールが
低下することが証明されています。

またメラトニン(睡眠ホルモン)が
胆汁中のコレステロール値を下げ、
コレステロールの胆汁塩への変換を改善してくれ、
胆石になるのを予防してくれるという研究もある。

十分な睡眠を確保し、睡眠の質を上げ
リラックスし、副腎を休め、肝臓を休める。


5)ストレスを緩和させる



・ヨガ
・ウォーキング
・瞑想&呼吸法
・芸術
・ジャーナリング


6)控える



下記の過剰摂取は控え、適量に。
徐々に減らすようにする。

コーヒー、砂糖、甘味料、
アルコール、加工食品、揚げ物、脂肪分の多い食品、
濃厚な乳製品など、ソーセージ、ベーコン、サラミなど、
マヨネーズ、精製炭水化物(白パン、うどんやパスタなど白麺、白米など)、
小麦粉など

胆汁は脂肪を消化するのに重要です。
無駄に多い脂肪分の多い食事を食べると、
それだけ過剰労働させて疲労してしまう。



また、上記の食品は、
消化器系にストレス負荷を与えて、
炎症を引き起こすトリガーとして知られている。

炎症は、胆嚢や膵臓を含む消化管を過剰に刺激し
過敏にするリスクが高まる可能性があります。

また過剰なアルコールやカフェインは、
肝臓での処理エネルギーを独占してしまい、

女性ホルモンであるエストロゲンの処理が
後回しとなってしまうので、

行き場がなくなって、体内に蓄積しやすくなり、
エストロゲンレベルが優位(プロゲステロン劣位)の
ホルモンの不均衡は

PMS、不安、疲労、鬱、月経周期の乱れ、不妊、
体重増加、お肌トラブルに繋がります。

またカフェインやアルコールは
睡眠の妨げになるので、これらはなるべく控える。



いかがでしたか?

慢性化した過剰なストレスをしっかりとケアし、
胆嚢、胆汁、肝臓、これら機能を
健康に整えて、サポートしてあげることで

消化、解毒、吸収機能を安定し、
それに伴い、ホルモンバランス、メンタルも整い、

生活の質も向上します。


おあとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。





Good virtues グッドバーチューズ