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2023/01/20 16:38



時の経過は早いですね。


ついこないだハッピーニューイヤーと叫んでいたのに

もう1月は終わりそうです。

 

本当にあっという間。

 

今年はどんな年にしたいですか?

今年はどんな目標、どんな抱負を立てられましたか?

 

思い描く未来の人生を

ポジティブに空想すればするほど、

 

結果的にその達成は低くなってしまう可能性が

高くなるってこと、ご存じでしょうか?

 

「え?逆でしょ?」って感じですよね。

 

何にも私、一個人の意見ではありません。

 

私達は、達成後や成功後の匂い、

シーン、表情、景色など詳細を想像したら、

それだけ達成しやすくなるって

聞かされてきましたし、実際、そのように言う

成功者や達成者、そのような本も多くあります。

 

でも実は、達成から離れてしまうリスクが高まることが

2011年のニューヨーク大学の研究で分かっています。

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S002210311100031X

 


これを“ポジティブファンタジー”

心理学では言われています。

 

理想化された未来について物思いにふけ、

空想にふける。

 

望ましい未来についての

自分の考えや心的イメージを、

ポジティブに“今”、空想経験する。

 

ポジティブな空想をすればするほど

その達成が遠ざかっていく。

 

人は、自分の人生の未来について考える時、

物事が全て叶っているようなウハウハな未来、

幻想や夢を抱いてしまう時があります。

 

もちろんこれが行動を促すための

モチベーションになったりもするのだけど、

 

ただし、このポジティブファンタジーという

理想化された未来について空想することは、

 

実は成功、達成から離れてしまうリスクを

高めてしまう可能性を示唆している。

 

例えば下記研究の

「ポジティブな期待」と「ポジティブな空想」について。

https://psycnet.apa.org/doiLanding?doi=10.1037%2F0022-3514.83.5.1198

 

参加者は、就職活動中の卒業生(研究1)、

異性に片思い中の学生(研究2)、受験を控えた大学生(研究3)、

人工股関節置換術を受ける患者(研究4)として、

人生において4つの異なる課題に、人々が

どのように考え、対処するかという研究。

 

これらの課題を受ける人に、

どのように考えているかを研究者は調べた。

 

どれだけ「ポジティブな結果を期待しているのか」

どれだけ「ポジティブな結果について空想しているのか」

 

期待とは、過去の経験に基づいている。

 

「過去に●●だったから、こうだろう」って期待。

 

でも空想とは、過去の経験に基づいた土台がない。

 

将来起こりそうなことを想像しながら、

それを今体験してしまっているに過ぎないということ。

 

研究者は、就職、恋人探し、試験合格、

手術の際に、ポジティブな空想を楽しむことに

多くの時間を費やした人ほど、

成績が悪いことを発見した。

 

また他にも、より否定的な将来の空想を楽しんだ人は、

目標を達成する可能性が高くなりました。

 

4つの課題について、肯定的な期待を持っていた人々は、

否定的な期待を持っていた人々よりもパファーマンスが高くなった。

 

 

しかし、いったいなぜ、

ポジティブファンタジーになると

パフォーマンスが落ちるのか。達成が遠ざかるのか。

 

いくつか考えられているのは、

 

どうやら空想による成功や達成を

ファンタジーで疑似体感することによって、

今ここでのその成功を予測できてしまい、

それがモチベーションが下がる1つの要因になるらしく。

ようは、先が見えすぎちゃったってやつです。

 

またそれを達成する為には今、何が必要で、

プロセスではどのような障害物があるのかという分析や

努力をしようとしなくなるとのこと。

 

空想にふけりすぎる、成功を想像することに

多くの時間を費やすと、満足してしまう。

途中、プロセスで、辛くて厳しい現実や障害物

があるのに、それをも考えず、すっ飛ばしてしまう。

 

勝ってに妄想し、夢見て、

達成していないのに達成後のイメージを味わってした気になり、

先が見えすぎちゃって、頑張る意欲や

行動するエネルギーも目減りしてしまうって

ことらしい。

 

 

難しいことやり遂げたら・・・

成功したら・・・ゴールしたら・・・

 

どんなに気分が良くなるだろうか。

どんな素敵な未来が待っているだろうか。

 

ポジティブな空想。

 

実際にそれは、目標を達成する可能性が低下し

目標を達成するために必要なエネルギーも低下し

多くの努力に時間を割く可能性も低くなる。

 

成功へのポジティブな期待は

より多くの達成につながりますが、

 

理想化された未来について

空想することは達成の可能性が遠のくということ。

 

では、目標達成を実現しやすくするためには

一体どのようにすればよいか。

 

 

WOOPという思考のフレームワークが

目標達成に役に立つとされています。

 

WOOPとは下記単語の頭文字

 

Wish(願望)

Outcome(成果=得られるもの)

Obstacles(障害=妨げるもの)

Plans(計画)

 

1)Wish(願望)


 

どうなりたいか?

空想に時間を費やすのではなく、

成功への高い期待を持つこと。

高い目標を掲げるが、本気で頑張れば実現可能なもの。

絵に描いた餅状態にならない。

あなたにとって重要で意味のあるものを設定する。

 

簡潔にこれらを説明する。

 

 

2)Outcome(成果=得られるもの)



 

達成後に得られるもの、

もたらされる全てのメリット。

 

思いつく限り、明確に説明する。

 

3)Obstacles(障害=妨げるもの)


現状、困難にぶち当たっている、

願望を妨害する障害物があるとシュミレーション。

それは何か。そして、いつ、どこで、どんな状況で、

どのように妨害してくるか。

思いつく限り書ていく。

禁酒なら飲み会の誘いだろうし、

ダイエットなら帰宅途中にあるコンビニだろうし

良質な睡眠なら寝る前のスマホだろう

 

その中でも優先順位を付ける。そして

障害物への自身の立ち回りを決めておく。

「Aという障害物には、こういう行動をする」

「Bという障害物には、こういう行動をする」

 

もちろん、想定外のことはどうしても起るから

その時でも焦って、余裕なく、衝動的な反応や

無謀な行動はできるだけ慎み、想定外のことは

必ず起こるものだと織り込んでおく余白を持っておく。

 

4)Plans(計画)

 

具体的なアクションブランを練る。

そして行動にうつす。

プランに従い、目の前のことに全エネルギーを集中する。

直面する目の前の困難に集中する。

 

 

この思考のフレームワークを使えば

目標の達成がより現実的になる。

 

ただし、いくらフレームワークを

知ったからと言って、それを実現するためには

 

今の現状の自分と、未来の目標達成までの

距離、障害物など、しっかりとギャップを認識することと、

そのギャップを埋める為の方法、そして

必ず自分の実績を振り返る癖をつけ、どれだけ

小さな歩幅でも、1歩は1歩。しっかりと自分を労い、

祝福してあげること。

 

そして何より、「継続力」ってのがキモになってくる。

 

大抵の場合、目標達成ってのは、

簡単にクリアできる魔法のようなものはなく、

コツコツと泥臭く

積み上げていくものが多い。

 

つまり思考の型を知っても

結局、続かずに離脱したら意味がない。

 

そこで大事になってくるのが、

行動が自動化できるように習慣化すること。

 

習慣化するにはコツがいります。

 

詳細は下記に過去記事で記載しているので

よかったら参考にしてみてください。

きっと理解が深まります。

 

モチベーションをつ維持させる方法

https://shop.goodvirtues.site/blog/2020/10/12/140000

 



いかがでしたか?

 

新年に色々と目標を立てられたかと思います。

 

淡いバラ色の人生の空想に

時間を費やすのはほどほどにし、


成功の期待を楽しみつつ、現状とのギャップを認識し、

現実の困難や障害、問題、挫折と真摯に向き合い、

今に集中し、歩を止めないように習慣化する。

 

 

おあとがよろしいようで。

今日はここまで。

おしまい。

Good virtues グッドバーチューズ