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2023/07/21 14:00
コーヒーって美味しいですよね。
世界で最も人気のある飲み物の1つとされています。
あの香ばしい香り・・・
あの味・・・
時間があるとき、フラッと立ち寄る
コーヒーショップ。
ゆっくりと自分の時間を楽しんだり、
友人と楽しく会話をしたり。
街を歩けばいたるところでコーヒーを
目にする機会はありますね。
朝起きたらまず真っ先に
コーヒーの準備にとりかかり、
目覚めの一杯のコーヒーは、
その日の活力を養うのに欠かせないものとして、
毎朝のルーチンになっている人も
多いのではないでしょうか。
「これがないとはじまらない・・・」と
人生の一部、儀式と化してしまっている
このコーヒー。
色々なメリットがあることが
科学的に証明されています。
でも、その反面、デメリットも。
そのあたりを理解をした上で、
後は選ぶのは自由。
ではまず
■カフェインは体にどのような影響を与えるのか?
アデノシン(天然の心を落ち着かせるホルモン)と呼ばれる
天然の神経伝達物質があります。
アデノシンは一日を通して、普段の生活活動で
自然に蓄積されていきます。
アデノシンがアデノシン受容体(信号を受け取る細胞の一部)に
結合することで、
細胞に活動速度を下げるように
指示が出され、眠気が出てきます。
カフェインはアデノシン受容体に
結合することで、
このプロセスをブロックし、その結果、
眠気を感じるのではなく、
より覚醒し、警戒するようになります。
■カフェインのメリット
コーヒーにはカフェインをはじめ
ポリフェノールなどの抗酸化物質が
豊富に含まれています。
これにより、年々、日々、
歳を重ねる度に細胞の力は弱まり
酸化(錆び)していくのですが、
その錆びつきを抑え、老齢化を食い止める
役割があったり、
他にも、様々な信頼のおける研究で、
脳の認知機能の改善や癌、II 型糖尿病、うつ、
肝硬変、胆石予防、アルツハイマー病のリスク低下にさえ
関係しているとさえ言われています。
■反応は個人差がある
カフェインによる反応は人それぞれ違います。
少量で、長時間気分が高まっている人もいれば、
イライラ、不安、緊張、心臓の高鳴りなどに
なってしまう人もいます。
お酒と同じですよね。
酒量が少なくても酔っぱらう人や
目まいや吐き気がする人もいれば
多く飲んでも顔一つ出ない人など。
カフェインを代謝する能力、
分解速度というのに個人差があるので、
だから扱えるカフェインの量も、
そして摂取後の反応も個人によって異なります。
その分解の肝になってくるのが”肝臓”です。
お酒も同じです。
肝臓の代謝が良く、早い人は、
カフェインを多く、素早く、簡単に除去できますが
代謝が遅い人は、分解速度も遅いので
少量であっても症状が諸々と敏感に
出やすくなります。
どちらかと言うと、男性よりも女性の方が
分解速度がゆっくりで、遅くなる傾向がある人が
多いと言われています。
それは女性は子宮内で生命を
育くみ、出産する際、
膨大なエネルギーが必要になる分、
最小限のエネルギーで節約できるように
分解能力もゆっくりになるように
女性は元々デザインされているのでは
ということも言われています。
肝臓が解毒するための
経路って色々あるのですが、
カフェインは、肝臓を介して
ホルモンのエストロゲンを代謝するのと
同じ経路を使用して解毒されます。
なので、甲状腺の問題、副腎疲労、不眠症、
不安、ほてり、PMS、PCOS、子宮筋腫、
子宮内膜症、妊娠しづらい人、
ホルモンの不均衡を抱えている人や
腸に問題がある人にとっては、
カフェインに対してより反応が
敏感になる傾向があり、
カフェインの代謝も遅くなってしまう
傾向があり、
これらの症状を悪化させてしまうリスクが
高まってしまう可能性があるので、
飲む際は、それらを踏まえた上でってことで。
■カフェインのデメリット
・血糖値の上昇
カフェインは血糖値を必要以上に、
そして急激に上昇させてしまいます。
そしてインスリンと血糖バランスに
直接関係するアドレナリンとコルチゾールが
増加します。
どちらも副腎から分泌されるホルモン。
アドレナリンは興奮や覚醒のホルモン。
「闘うか or 逃げるか」という
行動の準備に入り、心身が脅威に晒され
ストレス環境下に置かれている状況。
コルチゾールは、別名ストレスホルモンという異名を持ち、
ストレスの蓄積により副腎から分泌されます。
ある程度のコルチゾールは必要なのですが
これがカフェインにより分泌が
促進されてしまいます。
これらがエネルギーを高め、
精神を明晰に、覚醒しますが
同時に体をストレス反応へ
陥らせることにもなります。
つまり、ストレスの多い時期や
エネルギー補給目的で
カフェインを摂取しているのであれば
それは逆効果となってしまい、
コルチゾールやアドレナリンなどの
ホルモンを増加させることになるので
実際はコーヒーを飲むと体に
ストレス状態が再現されるということを
頭に入れておかないといけない。
そしてカフェインは効果が抜けると
急転直下。
急激な坂の頂上からジェットコースターのように
急激に血糖値が低下していきます。
これは甘味料が添加されていない場合でも
起こります。
空腹時のイライラ、些細な事でのブチ切れ、
目まい、倦怠感、集中力欠如、不安感、
突如の悲しみなど
低血糖症の人にとっては
非常に危険な状態となります。
血糖値が急上昇したその後、
急転直下で血糖値が下がった場合、
血糖値を元に戻すための
応急処置が必要になってきます。
それによって間食、砂糖、炭水化物への欲求が
急激に高まってしまいます。
午前中、朝、コーヒーを飲んだ人は、
午後に甘いものを食べずにはいられなくなる
強烈な欲求が襲いかかるのはそのせい。
体重増加に繋がります。
朝に飲み、仕事中に飲み、ランチ後に飲み、
午後休憩で飲み、帰宅後や夕食後に飲み・・・
午後からは疲れや眠気覚ましの解決策として
利用しますが、
その効果は期間限定のカンフル剤。
時間が経てば、集中力が切れてきます。
そのうち疲労感が激増し、イライラ、
不安感が襲ってきます。
そしてまたコーヒーを飲むというサイクル。
一日中、覚醒したエネルギーの高揚と
低エネルギーの倦怠感を繰り返し、
感情のジェットコースター化が止められず、
明けても暮れてもカフェインの繰り返しで
そのうち、副腎がオーバーワークで
疲弊してしまい、
アドレナリン、コルチゾールの生成が
ますます困難になります。
そして1 日あたり 1 杯のコーヒーが 2 杯、3 杯、
4杯とそれ以上に増えていき、
どんどん依存していくようになります。
副腎疲労は、まるで鬱病かのごとく
激しい倦怠感、原因不明の体重増加、
睡眠障害、感情の上下の原因となることが多く、
副腎疲労を感じているときに
コーヒーを飲むことは、火に油を注ぐだけ。
心身共に疲弊しきってしまい
デフォでは鬱状態となり、
ベッドから起き上がるのもやっとな
非常に辛い状態になります。
すでに慢性的なストレスを抱えている女性が
ストレスをさらに高めてしまうカフェインは
諸々とホルモンに問題が発生してしまいます。
・カフェインとエストロゲンの競合
解毒装置である肝臓。
この肝臓が解毒するための経路は
色々あるのですが、
カフェインとエストロゲンは解毒するのに
同じ経路 (正確には CYP1A2) を
シェアしています。
なのでカフェインで経路を
交通渋滞させてしまうと
それだけエストロゲンを除去するのに
時間がかかってしまうことになります。
その結果、エストロゲンが
処理できずに過剰に残ってしまうことに。
この余分なエストロゲンが、
ニキビ、体重増加、イライラ、
ホルモンの問題を引き起こします。
特にアジア人は、国立衛生研究所 (NIH)の 研究によると、
カフェイン摂取量の増加は、エストロゲンレベルの上昇と
関連していることが示唆されています。
・睡眠の質の低下
カフェインの半減期は
約5~6時間とされています。
午後 3 時に飲んだとしても
半分のカフェインは、午後 9 時でも
まだ体内を循環、残留しています。
カフェインは最長で24 時間体内に留まります。
翌朝、意識が朦朧としているものの
儀式化したモーニングコーヒーで
一日が始まります。
カフェインの解毒処理能力には
前述の通り個人差はあるものの、
睡眠の質に影響を与える可能性が
ゼロとも言い切れません。
睡眠不足は健康なホルモンの生成を妨げ、
自立神経や免疫調整も乱れ、
メンタルバランスなどに
影響が出るリスクが高まります。
・栄養素の枯渇
カフェインは、体内の鉄、亜鉛、マグネシウム、
カルシウムなどのミネラル、葉酸などのビタミンB群など、
体内のビタミンやミネラルを排出して枯渇させたり、
また体内へ吸収しづらくさせるとされています。
どの栄養素もメンタル安定やPMS症状など
ホルモンの安定に必要となってくる
大事な栄養素です。
・消化の妨げ
コーヒーは酸性です。朝、空腹時にコーヒーを飲むと、
胃の酸生成が過剰に働き、
胃に負担がかかります。
消化する食物がない状態で胃酸が
過剰に生成されると、
胃の内壁が損傷される可能性があります。
これは、空腹時、朝コーヒーを飲んでいると
時折「おぇっ」となることがあるのは、
胃酸の逆流が起こっている理由でもあります。
ここまでで、コーヒーやカフェインについて
理解した上で、
無理してやめろと言うつもりもありませんが
もし上記症状で悩んでいるとしたら
コーヒーの摂取について
一度真剣に向き合ってみてもいいのでは。
飲む、飲まないは各自自由です。
コーヒーは依存性が非常に高く、
アルコール、薬物、喫煙、ゲーム、
インターネット、スマホ、ポルノ、
SEXなどと同じく
有害な中毒症状に陥りやすいものの
1つとされています。
なので、もしコーヒー断ちを検討しているなら
・急に摂取量をゼロにしない
突然やめてしまうと
離脱症状、禁断症状が出てきてしまうので、
少しづつ段階を経て量を減らしていくこと。
そうすること禁断症状を
最小限に抑えることができるから。
コーヒーをやめるのがとても寂しく感じる場合は
「またいつか飲もう。でも今はいいかな。」と
あくまで時限措置って感じです。
元にはいつでも戻れるけど
今はいいかなって思うこと。
先日ツイッターでも書いたけど、
悪習衝動を抑えたい時、
「できない」という言葉から
「しない」という言葉に変えてみる。
しない:選択権があり
自分はいつでもやろうと思えば
できるけど、あえてそれを今は選ばない
という決意と意志力の肯定
できない:選択の余地がなく
「私にはできない」と外圧に制限され義務感的。
はじめのうちは、1日のカップ数を
1杯だけ減らす。1杯だけ減らすことに専念する。
それをまずは1週間やってみる。
2週目からは2カップ、3週目は・・・
徐々にカップ数を減らしていく。
決して焦らない。
・認識する
ルーチン化されてしまい
日々当たり前となっている習慣を今一度見直す。
まずは自分とコーヒーとの
現在の向き合い方を認識する。
・朝、素早く覚醒する為やカンフル剤として
→朝起きたら直ぐに水を飲むような
習慣に変える。そもそもなぜ倦怠感が朝から出るのか。
血糖値の安定化を図る食事を心掛けているか。
睡眠は足りているか。野菜、魚、果物など食生活は
栄養バランスをとっているか。精神疲労、脳疲労、
ストレスへのケアをしっかりと心掛けているかなどを見直す。
・付き合いで
→人間関係の維持が目的。
簡単に入りやすいコーヒーショップでついつい。
コーヒーの代わりにハーブティー、ソイミルク、
オーツミルクなどを注文する。
・飲むという体験が好き
→科学的メリットや味、風味は大事だけど
なによりも1人でぼーっとできるし、読書したり、
自分の時間を味わうためのスパイスになるから。
でも自分の時間を大切にするスパイスが
別にコーヒーである必要はない。
コーヒー以外の飲み物でも
至福の時間を作ることは可能。
・代替え品で対応する
当たり前だけどコーヒー以外の
代替え品を検討してみる。
水、レモンウォーター、炭酸水、お茶など。
温かい飲み物だと緑茶、紅茶は
カフェインが含まれていますが
コーヒーほどではありません。
緑茶にはカテキンを含めLテアミンというホッとする
リラックス成分や体内のカフェインの影響を抑制するのに
役立つマグネシウム、テオブロミンなど、
ミネラル、ビタミンなど多数含有。
他にもホットレモンウォーター、
生姜ハチミツ湯、ホットミルク。
ペパーミント、ルイボスティー、
セントジョーンズワートティー、カモミールティー
副腎のサポートやストレス耐性の強化、
ホルモンバランスを整えるものとして
アダプトゲン植物であるトゥルシー、アシュワガンダ、
イワベンケイなどのハーブティーは
カフェインはゼロです。
コーヒーが習慣化している人にとっては
コーヒー断ちをすることは
非常に難しいことです。
ホルモンの問題(PCOS、子宮筋腫、子宮内膜症など)や
メンタルバランスの乱れで悩んでいる場合は
摂取を控えることを
検討してみる時期なのかもしれません。
あおとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。