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2023/07/28 14:00



芸能人の不倫。
度々ニュースになりますよね。

パートナー以外の別の方と不道徳な
男女関係を持ってしまう。

一生を添い遂げると誓ったものの
恋愛時とは違い、互いに一緒にいる時間が
長ければ長いほど、

空気のような存在になるとは
よく言ったもの。

マンネリや飽きが出てくるのは
しかたがないこと。

更に相手の嫌な部分が
見えてきたりなどもありますよね。

結婚は楽しいことや
幸せなことだけではありません。

ましてやパートナーとの関係性が
全然良くない時、例えば、

いつも喧嘩ばかりしていたり、
いつもモラハラされていたり、
いつも冷たい態度をとられていたり、
いつも家庭を顧みず飲みに出かけていたり、

そんな時、寄り添ってくれて
心の不安、悲しみで空いた隙間を
そっと埋めてくれるような存在の
相手が近くにいたら、

気持ちがホロっとそっちの方へ
いっちゃいそうになるのは、
分からなくもないですよね。

だからと言ってもちろん不倫はダメで
そこでブレーキをかけるのが
神様の御前で誓ったルールですからね。


不倫でも、完全に体目的、
性的関係目的なものもあれば、

性的欲求はあるけど、それ以上に
感情、心まで持っていかれて
しまっているものもありますよね。

リメレンスという心理学用語があります。

これはどういう状態かというと

通常の片思いや愛ではなく、

まるで火花のように燃え上がり、
狂ったように恋をする激しい愛であり、

相手に幻想的な憧れを持ち、
相手が輝いて見え、

相手に対するロマンチックな
魅力から生じる心の状態であり、

相手へ強く執着する強迫観念や
相手との将来像などの強い空想、
感情的な結合への渇望、

自分の好きな気持ちを相手にも
応えてもらいたいという見返りを求める
強い希望とそれが拒絶されることへの強い恐怖。

相手に執着し、その人のことで思考が占有され、
制御不能になって諸々手が付かなくなり、

その結果、社会生活、仕事、
その他の責任を無視したりするようになり、

恋の盲目となって明らかに
冷静じゃない状態になることです。

覚せい剤中毒者が薬物を必要とするのと同じように、

つまらない日常では味わえない、ストレスや
不安から脱却できる拠り所かのごとく、

他では得られないエクスタシー、興奮、高揚感、
幸福感を感じます。

人生は「相手との時間」と
「その他すべての義務(仕事/友人/家族)」に分割されます。

実生活の優先順位の低下していきます。

相手との時間を最優先し、
それ以外のことが
自分の中で強烈な義務感、
制限的に感じてしまうようになり

あらゆることがだんだん
煩わしくなってきます。

仕事をサボったり、大事な約束を反故したり、
遅刻したり、食事をとらなくなったり、

それまでやっていた習慣や行動を
急に止めてしまったり・・・

自分の人生全体を相手中心に回したい
という強烈な願望により、
他のことが面倒で、だらしなくなっていきます。


こうなってしまうと周囲を排除していき、
信頼している友人からの忠告も聞き入れません。
パートナーや子供でさえも排除していきます。

普段は理性的で知的な人でさえも
この強い感情は、簡単に理性を超えてしまいます。

めっちゃロマンティックに相手に強く憧れて
恋心を激しく燃え上がらせて
その人のことで頭いっぱいに。

1日中その人のことばかり気になります。

相手が自分と同じかそれ以上
好きでいてくれないとクッソ不安で
絶望感に叩き落されてしまうような感覚に。

例えば自分から電話を1日5回しているから
相手にもそれを求めるみたいな。

そうしてくれると心が落ち着き
喜び、歓喜し、興奮し、幸福感、
スリリングな高揚感に包まれます。

でもそのように応えてくれないと
不安感が増大し、嫉妬し、

何も手が付かなくなり、
不安で集中力が欠如し、

食事も喉を通らず夜も眠れず、
鬱状態になります。

感情が相手に完全に
支配されてしまう状態に陥り、

相手の行動次第で、自分の気分や感情が激しく
アップダウンします。

エクスタシーと絶望感を繰り返す、
まるで感情のジェットコースター。

相手への依存度が非常に高い状態です。

これはかつて自分がパートナーに対して
こんな感情になったことはなく、
こんな気持ちははじめてと感じ、

今のこの強い感情だけを見て

「これは特別な感情だ」
「この人こそがソウルメイトだ」と
強く錯覚してしまいます。

リメレンスに陥る人は、相手を選ぶ際、
自分を完全かつ情熱的に愛してくれる人を探します。

まずは自分からサインを送ります。

そのサインを相手が受けとらなければ
そもそも不倫、リメレンスは成立しないのですが、

そのサインを相手が受け取ってくれ
気持ちに応えてくれた場合、
両者間で急激に燃え上がります。

全てを投げうってでも、
例え世界中の人から反対され、
あらゆることが崩壊しても

一緒にいようとさえ思うように
燃え上がらせてしまいます。

リメレンスは、相手なしでは生きていけないと
思うほど、相手に強く惹かれてしまっている状態です。

このようなまともな判断が下せないような
盲目的な精神状態が

一方または両方に存在している
不倫関係であることから

まさに感情、心まで持っていかれて
しまっている不倫ってことで。

本人たちはドラマティックに
勝手に燃え上がらせまくり。

リメレンスは性的欲求だけのものではなく、
それは性的欲求以上の欲求であり、

強く相手と「感情的な繋がり」を
切望しているということです。

だから心の浮気はタチが悪いのです。



■リメランスの段階

1:理想化

通常の片思いよりも相手に憧れ、相手を理想化します。
強い愛情と賞賛の感情を伴います。

激しく強い感情で、ロマンティックな恋の炎が
焚きつけられ、見返りに愛されることを切望します。

相手の欠点やネガティブな側面を無視し、
ポジティブな資質に焦点が当たり、
完璧とさえ思え、周りが見えなくなります。

そして幸福感、愛する人に近づきたいという
圧倒的な欲求。夫/嫁のことよりも、
いつも恋心でときめいている相手のことを考え、
待ち焦がれ、色々なことが手につかなくなってくる。

2:不確実性

疑いや不安が生じ始める段階です。
人は自分の感情が報われるかどうか疑問に思い、
拒絶されることへ恐怖も持ち、
愛する人からの安心感を求めます。

相手との今後の関係性が未知であり、
不確実性でいっぱいなので、

相手へ極端に執着するようになり、
それはもはや強迫的な考えに陥ります。

性的関係はもちろんそれ以上に
感情的な繋がりを求めます。

相手の一挙手一投足で
高揚感や多幸感、極度の絶望を味わいます。

暇があればその人のことを考えます。

異常なまでの集中力と嫉妬心で
相手が誰と話しているのか、誰と時間を過ごしているのか、
何をしているのかが気になり、
それを知ることが日課レベルになります。

3:幻滅

リメレンスに関する研究を見ると、
その期間は 3 か月から 48 か月の間らしいです。

この感情は徐々に薄れ、
最終的に冷めていくということを
覚えておく。

恋の魔法が解ける時期。
夢から覚め、理想から現実に。

幻想は遠ざかっていき、夢中じゃなくなる日が
突然やってきます。

ここで、分かれ話しになるか、
より成熟した安定した真実の愛の形になるか
どちからになるということ。

離婚し不倫相手と一緒になるという
選択がありますが、

それで関係がうまく維持できる
確率というのは非常に低いのが現状です。

結局、家庭崩壊、キャリア崩壊、
信頼は底をつき、人間関係を失い、
子供の心に傷がつきトラウマになります。

あまりにも不倫の代償は大きいのです。

そこでリメレンスを克服する方法として


1)認識する

まずは自分が「リメレンスかも」と認識する。
全ての始まりは認識することから。

幻想に囚われ、魔法にかかって
しまっていることを理解する。
そのことを受け入れる。

これは長く永続的なものではなく
短期的で一時的な魔法であることを理解する。

中々、状況を理解して受け入れることは
難しいかもしれないけど、

相手ありきで感情をアップダウンさせ、
他人依存度が強い状態ではなく、

自分の感情を、自分の人生を、
自分自身でハンドルを握って
コントロールするためには必要なステップとなる。

自分の心の状態を俯瞰して認識して理解する。
そしてそれを受け入れること。


2)制限する

過剰な接触や空想など、感情の激しさを
煽るような行動は避けること。

当たり前だけど会う頻度、連絡する頻度を
減らすようにする。電話帳を整理する。
思い出の写真やグッズは消去する。

友達でいようとも思はない。
その方がお互いが前進しやすくなるから。

特にSNSはすぐにタップできて
相手の状況を確認できるので、
制限する。

相手との接触頻度を極力減らす努力をする。

相手と明確な境界線を設けること。

これは依存性が高い薬物と同じ。
薬物は絶たなければ回復しない。

短期的には苦痛だけど
徐々に相手への感情は薄れていきます。

自分の今の結婚生活へと
意識をしっかりと戻していく。

パートナーとより良い関係にしていけるよう
何が欠けているのかを理解し、
どうすればそれらを解決できるかを
話し合い、二人で協力していける
体制を整えることに集中する。


3)セルフケア

運動、趣味、サークル、
仲の良い友人と一緒に過ごすなど、
自分のメンタルが落ち着くことに力を向ける。

中でも、自分の今の心の認識力を高める
マインドフルネス活動を採用する。

そのメリットは科学的にも認められている
瞑想、呼吸法です。

これらは、今のあなたの心の状態が
どのような状態になっているのかを
認識しやすくなり、

それを好奇心を持って客観視、俯瞰、傍観でき、
認識し、受け流す術が身についてきます。

これまでの衝動的な行動や本能的な感情を
一時停止して、どう反応するかを
任意で選ぶことができるようにもなります。

自分の感情が見えやすくなるので
ネガティブな感情へと舵切りしそうな場合は、
それが修正できるようにもなってきます。

リメレンスに関連する強力な感情を
特定しやすくなり、
またその感情に振り回されて、支配されずに

その代わりに、今この瞬間にしっかりと
リラックスして根を張ることができ、

うまくその感情と付き合って、
管理するためのマネージメント力が
向上します。


4)目的を持つ

要は暇で時間があるから色々と相手のことを
深く考えてしまう。

目的がないから短期的な利益や誘惑に
惑わされてしまう。

それは自分の目的に沿った行動なのか。
目的が判断の基準となる。

目的が誘惑を守る魔除けとなる。

だから自分のエネルギーを注ぎこめる
前向きな目的を持った活動に取り組むこと。

これは自分の人生を生きるという意味でも
大事になってくる。

自分に満足感と充足感を与えられるような目的を
持って生きている者にとって、

目先の誘惑はその生活を脅かす、
ただの脅威だから。

あなた自身に充足感を与えてくれるものは
何なのか?何がわくわくするのか?何か得意なのか?
何が好きなのか?何が成功したのか?
何が人よりもうまく、早く、簡単にできたのか?
何が褒められたのか?

これらを紙とペンを用意しリスト化していく。

時間をかけて自己分析し、
その後ろに隠れている真理、核心は
何なのかを好奇心を持って探究する。


5)自尊心を高める

自己肯定感が低く、自尊心が低下していると
日常が不満感、不安感でいっぱいで
「私は無能で価値がなく、誰からも愛されない」と
孤独、悲しみ、絶望感でふさぎ込んでいく。

そんな時に自分を情熱的に
愛してくれる人に出会ったら、

それは自分の不安、孤独、
悲しみは消えるだろうと
考えてしまうようになることは
言うまでもありません。

不安から脱却、
自分の傷が癒えるように、自分の空虚感の
穴埋めをしているだけで

あくまで自分側の利益、
自分側のメリットのためなんです。

自身のニーズを
満たすしているだけであり、

本当の愛ならば無私無欲であり
相手のことを思いやり、
相手にとって最善のことを望み、
相手の幸せを望み、

相手の欲求、感情、願いを
尊重しますが、そうではありません。


あなたの人間としての価値は
好きでいてくれる他人によって
決まるものではありません。

承認され、認められ、評価され、
愛されることで、人間の価値というのは
決められるものではありません。

人間の価値はそういう
ものからしっかりと独立しているものであり、

あなたの価値はあなた自身で決めるものであり

もっと言うと、人は生まれながらにして誰しもが
すさまじい価値があって生まれてきています。

自分を愛してあげること。自分の心にも体にも
たくさんの愛を与えてあげること。
自尊心を高めてあげること。

前向きな生きる目的、集中できる活動を見つけ
そこにエネルギーを注ぐこと。

かすり傷程度で済む小さなトライを
まずは小さくはじめてみること。

途中、モチベが下がったり、やらない日が
あっても構わない。
また元に戻って淡々と繰り返すだけ。

進捗を振り返り、小さな進歩でも、
しっかりと自分を祝福してあげ、
進歩した自分を噛みしめること。

その達成の連続が、自分の力を
信じることができ、自信に繋がります。

自尊心の向上は、他人依存による
心の不安定化からの脱却にも繋がります。




いかがでしたか。リメレンスについて。

もし不倫中の人がいたり、
既婚者なのに強烈な賞賛と恋心で
激しく燃え上がってしまっている場合は
上記を参考にしてみてください。

魔法にかかっている最中かもしれないから。


「自分はどのような人間でありたいのか」

自分のコアバリューは何なのか。
(コアバリューとは人生の羅針盤)

常にチェックし更新することも
大切になってきます。


おあとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。

Good virtues グッドバーチューズ