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2023/11/01 14:00




あなたは自分の感情をうまく表現できる人ですか?

それともそれが苦手で内側に溜め込んでしまう人ですか?

言いたいこと、感じていることを
堂々と、スパっと言えたらどれだけ楽か。

自分の意見や気持ちをしっかりと相手に
伝えることができればどれだけ楽か。

できる人にとっては
「え?言葉発するだけでしょ?」って感じで
なんてことないこと。

でもこの自分の感情、自分の気持ちを
しっかりと表現することが苦手な人にとっては
至難の業なんです。

私達は、仕事、人間関係、その他諸々のことにおいて
自分の感情を押し殺す場面というものに
度々遭遇します。

これは大なり小なり、日々生きている限り
避けようのないことです。

自分の気持ちを押し殺し抑圧する理由として

職業上や人付き合いの中で、
どうしてもそうせざる終えない時は
もちろん別です。

例えば、クレーム処理のカスタマーセンターの
スタッフが突然「うるさいからもう電話してこないで」と
お客様には、例え心の中では思ったとしても、
言えないし、それでは仕事が成り立ちません。

そういう、どうしてもせざる終えないことは別として、

下記のような思考パターンで
感情を心の奥底へしまい、
隠していないでしょうか。

・自分が弱く見られたくないから
・自分の感情や意見にはあまり価値がないと思っている
・見捨てられそうで不安だから
・拒否されることが怖い
・意見を否定されることで傷つきたくない

今、自分が感じている感情を、
そのまま素直に感じてもいいし

素直に感じる承認をしてあげてもいい。

ところが、自分の感情を素直に
表現することを回避したり、
抑圧してしまう。


不安、怒りなどのネガティブな感情を溜め込むと、
コルチゾールと呼ばれるストレスホルモンが
過剰に分泌され、

その結果、免疫機能が低下し、外的刺激に弱くなり、
心身共に疲弊し、不健康な状態に陥ります。

例え心の奥底へその感情をしまいこんだとしても
それは一時的なことに過ぎず、

時間の経過と共にそのストレスは
何倍にも大きく成長し、顕在化し
大爆発してしまいます。


このような思考パターンが根付いた理由としては、
もちろん様々あるのだけど、

例えば

幼少期の頃、自分の感情を素直に表現したら、

親が自分の感情を軽視したり、
馬鹿にしたり、批判したり、無視されたり、
ひどく怒られたり、嫌な顔をされたり、

自分の意思、真のニーズを採用されずに
無理矢理、方向性を変えられたりなど

自分が感じたことを、素直に、
そのまま表に出すことにメリットを感じた経験が
乏しい状態でむしろデメリットの方を
強く感じてしまう。

過干渉やネグレクトなどの
感情の虐待によって、
自分の感情を表現し、対処する方法を
模範とする人がいない。

感情のアウトプットによる成功体験や
メリットをよく理解しないまま
大人になってしまったなどが事例としてある。

「どうせ私の意見なんて批判、否定される。」
「どうせ私の気持ちなんて言っても分かってくれない。」
「どうせ私の気持ちなんて価値がない。」

このような心理状態が長く続き、
思考が習慣化され、無意識に、
その思考パターンに沿った考え方をしてしまう。

長い間、自分の感情を閉じ込めることに
慣れてしまうと、

今度は、本当の自分の気持ちを
外に出して表現することが
とても難しく、不安で、煩わしくなってきて、

「感情を表現する」ってことが
選択肢として考えられなくなります。


自分の素直な気持ちよ、
いずこへ・・・状態です。


感情の幽閉が習慣化されてしまったことで、

「もう幽閉しておいた方がラクだし、
そっちの方が安全だ」という誤った認識の
思考パターンが構築されてしまいます。


自分の感情を隠すことが長期化するとどうなるか。


・メンタルの不健康

自分の感情を溜め込んでいくことが
慢性化してしまっていると

ストレスが徐々に蓄積して心身を蝕みます。

問題を自分の中にだけで抱え込んでしまうと、
考えすぎて不安や心配もどんどん大きくなり、

いつかは爆発し、うつ病、不安障害、
パニック障害につながるリスクが高まります。

またその怒り、不安、ストレスを
他人、世界、環境の責任にしたり、
他人へやつあたりをして、傷つけてしまうリスクも
増加します。


・不健康な方法で表現してしまう

自分の感情を外へ出すことが
難しい。だから不健康な方法で対処しようとする。

うまく感情を表現できずに心の奥底へ
どんどんしまっていく。
それをうまく処理できないから何かへ依存してしまう。

問題を忘れようとイライラして、
暴飲暴食、食欲不振、過度なアルコールや喫煙、
買い物、薬物、ゲーム、SEX・・・

感情をうまく表現できないイライラを
愛する人に暴言や暴力で傷つけてしまったり、
無関係な人を巻き込んで傷つけたり、

壁を殴ったり、物を破壊したり、
自傷行為をするなど、

自己破壊的な行動をとってしまう。

誤った不健康な方法で感情を
表現してしまっている。


・身体的な不健康

感情の蓄積の慢性化によって緊張、不安、ストレスが
過剰にかかり、糖尿病、心臓病、癌、
心血管、鼓動の速まり、胃のむかつきや消化器系の問題、
頭痛、目まい、震えなどのリスクが高まる。


・過剰反応

感情を溜め込み続けていると、少しのことでも
過敏に反応してしまう。
心にゆとり、スペースがもうない状態だから。

ほんの些細な事でも、常軌を逸した
ぶち切れ方をしてしまったり、
突如ものすごく悲しくなって
涙したりなど不安定になる。


そこで、自分の感情を隠さずに、
うまく表現し、感情を溜め込んで
しまはないようにする対処として、


1)認識する



まずは自分の思考パターンを認識する。

まずは何が原因で否定的な感情が生まれているのか。
原因を把握する。

そしてその怒り、悲しみ、ストレス、
否定的な感情に気づいたら、
その後の思考パターンを把握する。

その否定的な感情について
どのように考え、どのように反応しているのか。

パターンを把握する。

例えば、否定的な感情のメッセージを
素直に受け取り、感じとることは
「ダメなことだ、悪いことだ」
「恥ずかしい。自分は弱く、無価値に見られたくない」
と認識しているとする。

そうすると自分が否定的な感情を
経験するとイラついたり、
不安になったりするのを回避するため、

そのネガティブな感情を遠ざけ、
奥底へ隠す。

このように「A(ネガティブ感情)がきたらB(見て見ぬふり)をする」と
無意識的に、自動的に、思考が公式化されている。

これらの思考習慣、思考パターンが
いつ発生しているかに気づき、特定することは、
習慣を断ち切るのに役立ちます。


2)ジャーナリング


ジャーナリングとは日記です。
ここでいう日記というのは、
今日はこれをしたという類の
いわゆる雑記ではなく

感情に焦点を当てて書かれているものです。

・何を感じている?感じていることは何?
・なぜそう感じたの?
・なぜそう感じたと思ったの?理由あるの?
・そう感じたのは何がきっかけだったの?
・なぜそのような反応をしたの?

など感情面を書き留めてください。

毎日書く必要はありません。

寝る前にやると深く考えて
寝れなくなるので、それ以外の時間で。

もしくは、ひたすら自分の感情を書きなぐっていく
ブレインダンピングでも構いません。
紙とペンを使って感情を吐き出す作業です。
モヤモヤがすっきりします。

紙に書くことは多くの利点があり、
自分自身の理解を深め、メンタルヘルスを整える上で、
効果的な手段として多くのエビデンスも
出ていることです。

感情を外へ出す。脳からノートへ。

自分の不安や恐怖の原因を特定し、
その問題への対処法、次回からの心備え、
問題への優先順位付けなどが客観視できる。

後ほど振り返った時
「あっ、自分はこういう時、
こんな風に思っていたんだね」

閉じ込められた感情のトリガー(引き金)の追跡や
思考パターンの追跡をするのに役立ち
自分への理解度も高まります。


3)理解する


自分の感情へ意識を向ける。

否定的な感情のメッセージは
一体あなたへ何を伝えようとしているのか。

いつものように衝動的に反応せずに、一拍挟む。

・何が私の感情をこのように引き起こしたのか?
・この感情は私に何を伝えようとしているの?
・この感情は今の私に何が必要であることを示唆しているのか?

感情をコントロールする質問を投げかけて
一時停止して立ち止まる。

いつもの思考パターンで衝動的に反応せずに、
このメッセージは自分の心と体に
何を訴えているのかを理解することに努める。

無理してネガティブな感情を
取り除こうとして、
無理に奥底へしまいこまずに

このような感情を抱いている自分を
素直に承認して、素直に感じてもいいということを
許可してあげる。

感じたいことを素直に感じたって
別にいいんですよと
通行許可書を発行する。

自分の内側に集中する。

ネガティブな感情と一緒に座る。

感情は波と一緒。砂浜にうち寄せては、
やがて引いていく。
感情のピークはやがて自ずと中庸に戻るから。


4)アクション


そのシグナル、メッセージについて
一拍置いて、自分なりの考察をしたら、

「次にとるべきアクションは?」と自問する。

どのような行動が自分自身や
他人にとってベストなのかを選択する。

・誰かに相談したりサービスを利用するなど具体的に行動する
・自分へ思いやりを持って優しく接する
・呼吸や瞑想で心身を落ち着かせる
・料理、芸術、子供と遊ぶ、運動をするなど


内なる声、メッセージをしっかりと聞く。

自分の内なる声、感情、
ネガティブな感情を長らく開放せずに

閉じ込めることが習慣化して
しまっている場合、

中々その思考習慣を再配線して
繋ぎ直すことは容易ではないことかと思う。

自分の感情を素直に感じてもいい。

ネガティブな感情もポジティブな感情も
感じてもいいし、全てひっくるめて人間には
必要なことだから。

時間はかかるかもしれないけど、
それは取り組むのに十分な価値のあることだから。



おあとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。












Good virtues グッドバーチューズ