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2023/04/21 14:00



人間関係において、
感情を健全にコントロールすることって
とても大事ですよね。

あなたは、相手との関係において
ネガティブなことに直面した際、
自分の感情や行動を、
うまくコントロールできる方ですか?

もし中々そういう時に
自分の感情をうまく適応させることが
できず、人間関係の構築をとても
煩わしいと感じているなら、

それは自身が持つ
「不健康な愛着スタイル」というのが
1つの原因になっているのかもしれない。


ん?不健康な愛着スタイル?

なにそれ?って感じですよね。


その前に、そもそも
「愛着」とは何ぞやってことだけど、

ここで心理学的なお話しすると、
愛着とは、

”親もしくは養育者からの愛”ってのが
ざっくり。

人間って元々、不安、脅威、恐れ、
悲しみを感じたときに、

親もしくは養育者から優しい接触や
温もりを求める衝動を起すことが
元来的にシステムとして備わっています。

小さい子供か転んだ時、
「うゎ~ん、ママー」と泣いて
母親に駆け寄り、「大丈夫だよ」「痛かったね」と
子供に伝えている場面、見たことがあると思う。


理解、共感、励まし、
失敗からの修復は可なこと、

子供のニーズを満たしてあげ、
セーフティーゾーンとなることを
許可してあげることで、

子供は安心し、相手を信頼し、
子供と親との感情的な絆を深めていきます。

この親子との深い絆により、
子供は、相手と関係を深めていくことは
感情的に安全なことであり、満足するものである
ということを学びます。

しっかりとした健康的な愛着は、
人間関係の形成において重要になってきます。

親が子供を無条件に受け入れ
世話をし、励まし、支え、慰め、
愛情、信頼、絆を結ぶことで

これらを学び、また安全な後ろ盾があると
勇気と自信を持って果敢にチャレンジもでき、
例え失敗してもやり直しがきくことも理解します。

そしてそれらがベースとして育てられた
子供は、外の世界でこれら教訓を活かし、

自己表現に自信を持ち、
人間関係をより安全に保つことができます。

また親の子供への共感、理解、承認、
子供が大切にされているという感覚は、

「自分は人から世話されたり愛される、
人として価値のある存在なんだ」ということを
改めて自己に認識させ、

それが子供の無価値感、無能力感をなくし、
子供の自尊心や自信を持たせくれます。

健康的な愛着を持ったスタイルの人は、
他人に頼ること、他人に頼られることなど
困っている人の力になることを厭わず、

相手との距離感も適度に保ちつつ、
親切に、まっすぐ、誠実に対応し、
愛し、励まし、支え、協力し、

他人からも信頼され、そして
自分も相手を信頼し、自分自身のことも信頼し、
人間関係を深く構築していきます。

健康的な愛着スタイルを持っている人は、
相手を否定的に、うがって見たりせず、

人間関係を深く構築していく大切さや素晴らしさ、
メリットを理解し、また例え関係が悪化したり、
否定的な意見で交錯したとしても、

うまく自己調整して、危機を乗り越え、
他人とうまく結びつくことができる能力を持ちます。

また自分自身においても
ポジティブな自己感覚を持ち、
自己肯定感や自尊心が高い状態です。


不健康な愛着スタイルの場合、
他者とのつながりや感情の管理が
困難になることがあります。

これは親や養育者によって
幼児期に感情のニーズが満たされない環境や
本当の自分の感情を表に出すと厳しく罰せられる
ような環境に育った場合に
起こりやすくなります。

親子関係の絆が希薄な環境では
愛着が不健康に育まれるリスクが高まります。


明らかに意図的に親による
虐待やネグレクトなどの場合はもちろん、
そうじゃない場合、つまり親や養育者が
意図的じゃない場合は見逃されやすい。

何不自由なく物や食事を与えられていても
親の子供への共感力の低さや
親の子供への心象風景を覗く力が弱いと

子供が親から優しさで手を差し伸べてほしい時や
暖かい声をかけてほしい時、慰めてもらいたい時、
認めてもらいたい時、励ましてもらいたい時、
抱きしめてもらい時、それらに応えてあげられないことや、
子供のSOSを頻繁に見逃していると、

親子間の信頼関係は深まらず、

それが自己不信感、自己肯定感の低下、
自分の価値を低く見積もってしまう無価値感
そして人間関係を構築していくことにおいて
支障となってしまうケースがあります。


子供は養育者の近くにいて、温もりを
感じたいという衝動を生まれながらにして
持っているため、

子供の感情的なニーズを満たせない親の場合、
子供は養育者との安全で安定した絆を
築くことができない。

これが、不安定で不健康な愛着の
スタイルに繋がって

最終的には人間関係についての認識が
誤った歪みが生じてしまうリスクが高まります。


不安にとらわれた愛着スタイルの人は、
自分自身に対して否定的な見方をしてしまい、
自分が愛される価値があると信じるのに
苦労しています。


親や養育者からの暖かさや温もりの不足は

「もうこの人に求めても意味がないんだ」
「求めてもどうせ何も変わりっこないし無理なんだ」
「どうせ自分のことは理解してもらえないんだ」

人間関係の深堀りや親密になることに
メリットを感じず、やめてしまったり、
自分の感情を表に出して表現することを
諦めてしまいます。

幼い頃、親や養育者と感情の絆を深める
環境にいなかった場合、

外部で人間関係を深め、
構築していくことのメリットが分からず、
誰かに近づくことを恐れたり、
怒ったり、苦しくても相談できずに、

逆に去られたくないからと過度に不安や不信になり
人に依存して、自分の感情を抑圧したり、
感情コントロールも難しい状況に陥る
リスクも高まります。




不健康な愛着のスタイルには
2つの型があります。

・不安型

自尊心の高い人は、拒絶されることをあまり心配せず、
絶え間ない安心感を必要としません。

見捨てられるんじゃないか、嫌われるんじゃないか、
拒否されるんじゃないか、去られるんじゃないかと
強い恐怖や過度に不安になる。自分の価値について
不安を抱いています。不安だから自分の感情を抑圧し、
過度に親密になろうと人間関係に依存、執着してしまいます。


・回避型

幼児期に、自分の感情を表現した際に、
怒られたり罰せられたりしたりなど
ネガティブな経験がある為、自分の本当の気持ちを
表に出すことにメリットを感じず、むしろ悪いと感じてしまう。

仲を深めること、親密になることを嫌い
避けようとします。距離が近くなってくると
縁を切ってしまいます。

本当の気持ちや感情を表に出して
信頼関係や人間関係を構築していくことに
メリットを感じていないから。

近くなってくると不安になり、
関係構築も億劫になります。



全ての人間関係構築不全や感情不調整において
言えるわけではないけど、

幼い頃の親子間の絆の強弱が
成人後の人間関係構築力や感情面にも
大きく影響を及ぼす要因になることも
あるよってこと。


不健康な愛着を持つ特徴として

・感情的に親密になってくると恐れたり不安になる
・超自立型
・他人に相談や協力を求めない
・他人の気持ちを無視する
・絶え間ない安心が必要
・相手に過度に執着する
・親密さを切望するが、他人を信頼できない
・パートナーと離れていると不安だ
・過度な嫉妬
・依存度が高まる


では、もう手遅れなのかというと
幸いにも、大人になってからも、
健康的な愛着スタイルを開発することは
可能だということ。


そこで、

・自分の相手との関係構築の仕方について
振り返る。そしてその際の自分の行動パターンや
思考パターンを自分で認識し、注意を払う。

・人間関係で不安を感じる理由を理解する 。
その不安はどこから来るのか。
好奇心を持ってアプローチする。

過去のある状況が、痛みを引き起こし、
今もそのように感じさせて
しまっているかもしれないけど、
過去の状況が、現在でも同じように
繰り返されるとは限らないということを
認め、理解する。

・自尊心が低い理由を解き明かす。
自尊心を高めていく訓練をする。
自分自身を信頼し、人間関係における
自分の価値を理解する。

自分自身に十分な自信を持っていれば、
他人からどう思われようが、
他人の評価、顔色、否定性に対して、
影響を受けずらくなる。

自尊心を高める。自信をつける。

自分の良いところに気づくこと。

自尊心が低いと自分を愛し、自分を労う
配慮に欠けてしまう。

根底にある懸念、不安、自分の中で低い自尊心を
引き起こしているものに対処する。

どんなに小さくても、
気を配り、自分に優しさを示す。

・許しを練習する

・感謝する

・自分の得意なことを考える

・小さくてもいいから自分への祝福事、
進歩事、成功を考える

・毎日何らかの祈りや瞑想にふける

・他人を助ける

・否定的な考えにあえて挑戦する


自己不信に立ち向かうための7つこと(過去記事)


・自分の気持ちを素直に感じてもいい。
自分の気持ちを健全に表現する。

まずは親しい人やカウンセリング、
同じように悩んでいる人たちのコミュニティーに所属し
少しづつ自分の気持ちをオープンにしていく。

・自分で楽しめる興味や趣味に時間を割く。
相手への過度な執着や依存を減らす

・ストレスを感じているときは、
自暴自棄になったり、その気持ちを心の奥底に閉じ込めて
無視するのではなく、自分自身をチェックする習慣を身につけ
セルフケアに取り組む。



いかがでしたか。

子供は親を選べない。
またそういう環境で育ったことを
憎み、諦めるのでなく、

今からでも変更可能であるということ。

現状の思考パターンをまずは客観的に把握し、
過去の不安が今回も当てはまるとは限らず、
思考習慣から脱却する。

そして少しづつ自分を高めて自分を信頼し、
思考パターンを再構築していく。

孤独でも、相手がいても、
どちらでも対応が可能になる。

愛着のスタイルは人それぞれ。

少し参考にしてみてください。

おあとがよろしいようで。
今日はここまで。
おしまい。






Good virtues グッドバーチューズ