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2023/10/12 14:00



「私、ここ場違いじゃね?・・・」
「ここは自分の居場所じゃない・・・」

あなたは、このように感じることはありますか?
もしくは現状そのように感じていませんか?

その組織、グループに

どこか馴染めていない感覚。

疎外感のような感覚。

共感できない感覚。

溶け込めずに浮いてる感覚。

”部外者のような感覚”とでも
いいましょうか。


それ、アウトサイダーシンドロームってやつ。


アウトサイダー:部外者、組織から外れている人
シンドローム:症候群


組織やグループの一員ではあるんだけど、
どうも自分はそこに所属しているように感じない。

まるで部外者、疎外感、仲間外れ感、
蚊帳の外のような感覚。

それは外から中を覗いているような感覚です。

みんな笑って楽しんでいるのに
自分は笑えないから苦笑いして合わせている。
みたいなことも。

共感できないし、周りの世界観に
入りこめていない自分がいるって感じ。

浮いている自分。
この場にそぐわない感覚に陥ります。
会話していても自分の意見は
価値がないと感じる。

そして孤独感、孤立感でいっぱいになります。

「ここで自分は望まれていないんじゃないかな・・・」
「ここにいる意味ないんじゃないかな・・・」
「周りと共感できない、分かり合える人がいない・・・」
「誰も私のことを理解してくれないし、気にも留めていない・・・」
「自分はいったいこの人達と何をやっているのだろうか・・・」


孤独で寂しく、悲しい気持ち。
自分だけがこの社会やグループから
切り離されている感じ。
輪に入れていない感じ。

周りはとても楽しそうにしているのに
自分だけそうじゃない。

心底笑顔になっていない自分に疲れるし
嫌気がさす。

自分が提供できる価値のあるものは
何もないのではないかと心配する。

まるで部屋の外から窓に鼻を付けて
中を見ているような感覚。

この部外者のような、疎外感的感覚、
何をしていても自分には居場所がないと
感じてしまう感覚というのは、

多くの場合は、他人によって
「なんかあなた場違いだね、浮いてるね」と
言われることよりも、

自分自身の認識によって、
つまりは自分が気になるってことから

このような感覚に陥ることのほうが
圧倒的に多く、

何をやっていても、どこにいても、
どの団体に所属していても

いつも部外者的感覚、いつもBグループ、
いつも自分の居場所がないような感覚に

慢性的に襲われるこのアウトサイダーシンドロームは

深い孤独感や疎外感、帰属意識の喪失、
人間関係構築不全、

不安、悲しみ、自尊心の低下、

社交不安、引きこもり、
鬱などにも繋がるリスクが
高まるとされています。

自分が仲間外れにされたと感じると、
身体的な痛みと同じ脳の領域が
活性化するとされています。

それだけに精神的にも肉体的にも
ダメージが大きいということが分かります。


この感覚に陥ることが多いとされる状況として


例えば、

・幼少期、ありのままの自分を過干渉/無視する親によって
受け入れられなかった環境下で育ったり、
母親との関係性の質の低下、愛着に問題があった場合、

他人との絆、信頼感、人間関係の構築、
自分の意見、感情を素直に出す、というものが
難しく感じ、自分はどうせ人から愛されない、
本当の自分を出すと否定されるなど
自分の無価値観、孤独感を大人になっても引きずってしまう。

・成功している両親や兄弟がいた場合、
自分はその期待に答えられなかった失敗感、罪悪感、
劣等感を強く背負ってしまい、家族内で孤立感や
部外者のような感覚が高まり、それが後年にも引きずっている。

・家族の中で自分だけが血が繋がっていないと認識したりや
連れ子、異母、異父などステップファミリーに属している状況時。

・家族の中で自分だけが外見的、性格的な特徴が
異なっていると感じる時

例えば、両親も兄も色白、長身、細身、性格は陽キャで、
目上の人からもよく可愛がられる。

自分は地黒で背が低くて太く陰キャ。
比較され、些細な事で自分だけ強く責められ批判される
スケープゴートとして扱われる環境下で育った時、
家族の中で孤立感が増す。

・幼少期、新しいグループに所属した時に、文句、批判、
仲間外れ的なことを言われたり、されたりなど
歓迎されてないと感じた

・幼い頃、友人や近隣とは違う経済環境、住環境。
例えば、友人は新築の家でゲームやおもちゃたくさん買ってもらえるが
自分は古びたアパートでゲームも買ってもらえないなど。

・慢性的な低い自尊心

「どうせ自分なんて・・・」
「どうせ自分には価値、能力が十分にない・・・」

自尊心が低下し劣等感を強く抱いている時、
自分は部外者のように感じてしまう。

場違い感を強く感じて、
恥を感じ、どうせ歓迎されていない、
仲間外れ感やこの空間やグループから
拒絶されている、疎外感さえも感じる。

自分の欠点を考えすぎたり、
何か間違ったことを言うのではないか、
嫌われるのではないかと過度に心配したり
過度に不安になったりもします。


このように部外者のように感じてしまう状況や
要因というのは、諸々あります。


自分は他人とは違っている、
自分は変なんだという不健全な信念が生まれてしまうと、

大人になってから自分の感情をうまく
表に出せなかったり、もしくは一人でいるのが怖くて
過剰に所属に執着、依存したりする。

誰も自分を頼ってきたり、理解してくれたり、
助けてくれる人はいないと孤独感や絶望感で
いっぱいになったり、

他人と感情的に距離を置いたり、
社会的にも孤立してしまったり。


ではこのような感覚に陥った時、
どのように対処していけばいいか。


■認識する

誰も知り合いのいない完全アウェイな
パーティーに参加したとする。

そんな時、周りからなんて思われているのだろうか、
気まずそうにして笑われているんじゃないだろうかなど
不安になってしまい、

自分の行動を過剰に監視する。

自分が思っているほど人は
誰もあなたことを気にはしていない。

”部外者のように感じてしまう”ことは
本当の部外者であるという意味ではありません。
また他人があなたをそのように見ているわけでもありません。

これは事実に基づいたものではなく、
自分で勝手に作り上げて、現実の見方を歪めてしまった
自己イメージであり、

自分が単にそのように認識してしまっているだけのものだ
ということを理解する。

(実際に、他人から部外者的、不当な扱いを受けていれば
話しは変わってくるのですが・・・)

この苦痛は事実ではなく
単なる感情であることを理解する。

まずは部外者のように感じるその時の自分の
感情面に焦点を当てて、その感情の状態を認識し、
把握する。

この苦痛を引き起こすネガティブな思考パターンに陥る
状況やトリガーを理解する。

・どういう時にこの感覚に陥りやすい? 
・誰といる時?
・何をしている時ですか?
・どのような状況で起こりますか?

トリガーイベントの把握が主目的ではなく
問題は、なぜこのイベントで
この感情に陥ってしまうのかってところ。

なぜこの思考パターン、
行動パターンをとってしまうのか。

トリガーの背後にある何があるのか、
根本原因はなんなのだろうかということ。

何がそうさせているんだろうか。

過去のどういうことが影響して
特定のイベント時にあなたをそのように感じる
思考パターンに向かわせたのだろうか。

過去の辛い出来事なんだろうか、
親子の問題はどうだったんだろうか
というかということを紙とペンを使って
時間をかけて振り返り、棚卸ししていく。

帰属意識や自己肯定感は
幼少期の体験とリンクしていることがあるから。
内省する時間を確保し、自問する。



■自信を高める

疎外感を感じてしまう時、部外者のように
感じてしまうひとつの要因として、

劣等感、自分に自信がない、
自尊心、自己肯定感の低下による可能性もある。

「どうせ私なんて・・・」という衝動的な
思考パターンから抜け出すために
自信、自尊心を高める作業を行うこと。

自信を育む活動を
毎日のどこかで実践すること。

小さな達成を日々繰り返す習慣化に成功していると
少しづつ自分を信じることができ、
自信も養われていくから。

習慣、継続がなかなかできない人は
下記の過去記事を。

自分を改善するのに必要な4つのこと


そして自己卑下したりネガティブなセルフトークで
自分を厳しく批判しない。

今のその感情に、無理をして蓋をしなくてもいい。
その感情を感じてもいい。まずは受け入れること。

そして自分へ優しさと思いやりを与えてあげる。

否定的なセルフトークを励ましに置き換える。
他人との比較を避ける。自分はユニークで
価値ある存在として認識する。


ネガティブセルフトークを自己思いやりに変える


自分に自信が持てれば、自分は不十分だと感じる
劣等感の不安や疎外感も過剰に気にすることなく、
社交の場でもオープンに、そしてリラックスできる。


■コンフォートゾーンから脱出

あらたな出会い、場所、機会を探す旅に出る。

慣れ親しんだコンフォートゾーンから
積極的に脱出を試みる。

世界は広いです。選択肢は無限です。

今の場所に固執することなく、
勇気をもって新たなことに挑戦する。

大きなトライではなくてもいい。
かすり傷程度で済む小さなトライで構わない。

新たなことをするため、新たな場所へ行く。
新たな場所へ行くと、その場所で新たな人と出会う。

自分らしくいられて、ありのままの自分を
認めてくれる人や場所がきっと見つかるはず。

その際、自分が本当に楽しんでいることや
情熱を持って取り組んでいること、
興味や趣味を共有できるもの、
自分の価値観、信念、ビジョンであるコアバリュー
一致するものを選ぶようにする。

・地元の読書コミュニティーに参加してみる
・地域のボランティアに参加してみる
・スポーツ、絵画、音楽サークルに参加してみる
・朝活など勉強会に参加してみる
・英会話コミュニティーに参加してみる


■部外者のように扱われていないかの確認

部外者のような感覚が
自己認識によるケース以外として

本当に、実際に他人から部外者のように
扱われていないか確認する。

・一緒に住んでいるパートナや両親による過度な要求、批判、期待。
自分は決して十分ではないと感じてしまう

・友達からいじられたり、からかわれたり、冗談の
対象となることが多く、それが劣等感を感じさせる

・上司が自分と他の同僚との比較話しを頻繁にする。
他同僚よりも自分は敗北者のような感覚に陥らせる。


差別や仲間外れ的なことを言ったり、されたりはないか、
自分の本音、意見を言ったら馬鹿にされたり、
批判されたりするなど、

自分は不当な扱いを受けていないか確認する。

もしできることならそのような人と、そのような環境には
自分から距離を置く。
所属を含めて、付き合い方、関係性を再考する時期。

本当にあなたのことを気にかけてくれる人は、
ありのままのあなたを歓迎してれるから。


いかがでしたか。
アウトサイダーシンドローム。

もちろん新たな場所では
その場違い感、疎外感は感じて当然のことです。
その違和感は、新たなことに
トライしているという証明でもあり、

コンフォートゾーンから脱出しているという
成長シグナルでもあるから。

慣れるにはある程度の時間も必要なのですが、
でも、その違和感がいつまでも続き、

いつでも、どこでも、どんな時でも
自分は十分じゃないという劣等感や
疎外感、それは外から中を覗いているような感覚が
慢性化しているようなら

少し立ち止まって、考え直す機会なのかも。


周りに合わせて疲弊するより、
自分の気持ちに正直に、
素直にいられることが大事。



おあとがよろしいようで。
今日はここまで
おしまい。

Good virtues グッドバーチューズ